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【展覧会】『Media Ambition Tokyo 2018』───アートとテクノロジーの融合が“未来”を描く!!

2/16
テクノロジーとアートが融合した作品を展示するイベント「Media Ambition Tokyo 2018」のメイン会場、東京シティビュー会場に行ってきました!!

 


【一言】

未来を創造する技術とアイデアが結合し、最先端のテクノロジーカルチャーを実験的なアプローチで都市実装するアート&テクノロジーの陳列棚。

音,色,光,データ,匂い,風景,AI…様々な“情報”を“展示品”に変えていました!

 

【目次】

 

 

 

Media Ambition Tokyo 2018

 

【MAT】概要

 

東京シティビューをメイン会場にして、都内各所を舞台に最先端のアートや映像、音楽、パフォーマンス、トークショー等が集結。都市の未来を創造するテクノロジーカルチャーの祭典 「Media Ambition Tokyo」【MAT】。

「Media Ambition Tokyo」【MAT】は、六本木を中心に、原宿、代官山、銀座、飯田橋、水道橋、お台場、丸の内などでテクノロジーアートが集結し、都市の未来を創造するテクノロジーの可能性を東京から世界へ提示し、ジャンルやカテゴリーの枠を超えた自由な実証実験により、未来を変革するムーブメントの実体化を目指しています。

公式サイトより)

2013-2017年【MAT】ダイジェスト

 

 

 

【MAT】2018

 

今年で6回目を迎えるMEDIA AMBITION TOKYO 【MAT】 は、最先端のテクノロジーカルチャーを実験的なアプ ローチで都市実装するリアルショーケースです。六本木を中心に都内各所を舞台に最先端のアートや映像、 音楽、パフォーマンス、トークショー等が集結。

国内外の 様々な分野のイノベーターや企業、イベントが参画する ことで、多様なプログラムが都市のあちこちに有機的に 増殖し、拡大し、つながり、MATはこれらを包括する活動体 として成長を続けています。

2020年、そしてその先の未来を見据えて移動や通信、 情報を含んだ都市システムのありかたが大きく変化している今、都市の未来を創造するテクノロジーの可能性を東京から世界へ提示し、ジャンルやカテゴリーの枠を 超えたボーダーのない自由な実証実験により、未来を 変革するムーブメントを実体化するようなテクノロジー アートの祭典を目指します。

公式サイト

【MAT】2018紹介動画


 

 

 

みどころ

 

■『ART & TECH TOKYO』 MATならではの多彩な出展アーティスト
 先進的なテクノロジーとデザインの融合で知られるRhizomatiksや、アートとエンターテイメントの垣根を超えて作品を展開するteamLab等、メディアアートシーンを牽引してきた作家に加え、アートと研究を両軸でデジタルネイチャーを提唱する落合陽一、建築家や音楽家などそれぞれ違うバックグラウンドを持ち従来の手法に縛られない表現を行うnor(ノア)等、次世代を担う新進気鋭の作家が集結。

■身体拡張と感覚拡張
 日々進化する仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、人工知能(Ai)は、身体機能を拡張し、更に感性までもコントロールすることが可能になりつつある。Rhizomatiksとトヨタ紡織によるコラボレーションで生まれた『VODY』はAi時代の人と機械の関係性を体感できる展示となっている。人間とAIの有機的な関係がもたらす未来の暮らしを想起させ、“人機一体”、人間の機能拡張、そしてデザインされた共生の世界を提示します。

■日常に潜む美しさをテクノロジーによって可視化
 「日常に隠された景色」をあぶりだす脇田玲や光によって切り取られた「時」の美しさを可視化する後藤映則など、テクノロジーとアートの掛け合わせによる新しいビジュアライゼーションを実現。見えない関係性を顕在化し、新たな発見や気づきをもたらします。

■テクノロジーと創造力が共創する新しい音楽体験
 創作の過程にアルゴリズムを介在させ、AIが妄想するサウンドスケープを生成する Qosmoによる『Imaginary Soundwalk』や、音楽とともに香りを奏でるTASKOによる『Perfumery Organ』、古い電化製品を蘇らせ独創性にあふれた電子音楽を奏でる和田永による体験展示など、音楽を通しテクノロジーと創造力がシンクロし、未来と過去が混在した新しい音楽体験を提供。次世代のエンターテイメントのあり方を探ります。

 

 

 


 

 

 

展示作品紹介&感想

 

全体的な感想

 

 昨年の「MAT2017」に行ってその面白さにハマりまして、今年の「MAT2018」にも行きました。やっぱり面白いし、凄いです!!

 正直、解説プレートに書いてある技術的な説明や、哲学にも似た認識&解釈による作品のベースについてはあまり分からないし、理解も難しいです。

 でも、展示された作品も見て「おぉ~凄い!」とか「面白い!!」って思えるところが楽しいです!
 現実社会にとっては非効率的だったり不要なアート作品でも、今あるテクノロジーの紹介や新しい使い方の提案、単純に広報という意味だけでも大きな意味があると思いました。

 未来を創る材料となるテクノロジーは日進月歩で進化するから本当に興味深いし、それを用いて作られたアート作品というのは「西洋絵画」や「現代アート」のような芸術分野に縛られない、新しいアイデアが形にされるから面白いです!!!!

 

 

 

作品紹介

 

 ここからは展示されていた作品から、代表的な・印象に残ったものを解説文と感想とを合わせながら紹介していきたいと思います。

 作品の説明については解説プレートや公式サイトからの引用、もしくは一部改変した形で掲載します。

※解説は省略した部分も多いので、全文を読みたい方は各作品の「作品情報&解説」からどうぞ。

※私の下手な写真より、制作者のよる公式サイトや紹介動画をぜひ見てください!

作品名:インビジブル・ボール
 Title:INVISIBLE BALL
 制作:IMG SRC
作品情報&解説
公式サイト

見えないボールを音を頼りにキャッチする体験型デジタルコンテンツで、ディフェンス側は目隠しをして、オフェンス側のが選択したシュート音を頼りにボールをキャッチするブラインドゲームとなっています。

視覚を遮断し、聴覚を頼りにボールの位置を把握する、普段とは違った感覚を体験して頂けます。

健常者も視覚障害者も、同様の条件で楽しめるバリアフリーな21世紀型のスポーツ体験を、最先端テクノロジーで創造しております。

 六本木ヒルズ森タワーの入り口にある体験型展示で、私も体験させて貰いました。目隠しをして音を頼りにボールをキャッチするんですが、これが意外と難しい…….。ボールが飛んでくる方向は把握できても、距離感が全くつかめないんですよ。
 「ブラインドサッカー」ってこんな感じなのかと思いました。
公式動画

 

 

 

作品名:VODY
 制作:Rhizomatiks (Rhizomatiks/TOYOTA BOSHOKU CORPORATION)
作品情報&解説
公式サイト

人を中心に、常に人の状態に合わせて変化する内装。人とクルマが繋がることで、全く新しい移動空間を体験できます。

人を起点に、内装、車を考えたとき、移動空間は全く新しい世界へ。人とクルマが意識レベルで繋がったとき、クルマはもはや体の一部になる。

より上質な時間や空間の実現に向け、人に寄り添い、自在に変化する内装は、人間中心の考えから生まれた、ひとつの未来のカタチです。

 体験型の展示で、制作した「トヨタ紡績」はトヨタ自動車のグループ会社の1つで、内装を手掛ける会社だそうです。コンセプトは「未来の車の内装」ということで、シートが乗る人にフィットするよう形を変えたりとワクワクする体験でした!
コンセプトムービー

 

 

 

作品名:Waterfall
制作者:ギル久野(Gil Kuno)
作品情報&解説

作品「Waterfall」ではカオスの一元性を表現している。

Waterfallではバスや空港で行き先等を表示するために利用されるアナログなメカニカル・ディスプレイ技術を起用。本来はテキストを表示するが、今回は滝の映像を表示するようにプログラミングしてある。

自然界では様々な二元性がうかがえる: 昼/夜、明/暗、等。しかし、滝の水を拡散しているのは一元性をもったカオスである。白と黒の二元性しか表現できないフリップドットテクノロジーだからこそ相反する一元性を表現してみたかった。

 まず、空港の行き先案内板の表示方法を初めて知りました(笑) で、「滝」を一元的なカオスと捉えるって考え方から既に理解できないです……。二元性で一元性を表現する意義って…….??(「してみたかった」だから良いのか…….)
公式動画

 

 

 

作品名:CD Prayer
制作者:勝本雄一朗(Yuichiro Katsumoto)
作品情報&解説
公式サイト

マルチメディアという言葉が輝かしかった頃。コンパクトディスク(CD)は、時代を象徴する夢のメディアだった。人々は競うようにしてCDを買い求め、ひずみのない音に恍惚を覚えた。

それから30余年の時がたち、スマートフォンの時代が到来した。我々はインターネットを通じて音楽を聴くようになり、ディスクドライブはパソコンからも省かれた。今やCDは、握手券の付録として扱われている。

情報技術は日進月歩で進化し、記録メディアもまた盛者必衰から逃れられない。しかし、彼岸へと去りゆくメディアにも慈悲を願うのが人間だ。そこで私はCDのための造仏を始めた。

 このユーモアに富んだ面白さが最高です!! まず見た目が面白いし可愛すぎる!! 仏と形どった置物の後ろにあるCDが「光背」に見えます。また、「再生=Play」と「祈る=Pray」を掛けたセンスも最高です!!
公式動画

 

 

 

作品名:Robotype
制作者:勝本雄一朗(Yuichiro Katsumoto)
作品情報&解説
公式サイト

人はコミュニケーションに文字を使う。文字は静止する二次元の記号だ。一方で私たちは三次元の空間に生活し、体を動かし、時間を費やして文字を書く。つまり文字は、本来は多次元的な存在なのだろう。

この気づきをもとに、主としてロボットを使ったキネティック・タイポグラフィーのスタディを始めた。この取り組みと、その過程で制作した装置を、私はロボタイプと呼んでいる。

Sujigenはセグメントディスプレイをモチーフに、数字の表示に特化したロボタイプだ。次に構想したMojigenはビットマップをモチーフとした7×7により、日本語の表示が可能になった。

 二次元のデータとしか認識していなかった「文字」に多元的な解釈を与えた点が面白いと思いました。動きながら変わっていく3次元的な文字は非効率であったとしても面白いですよね。広告とかに使えそうです。
公式動画

作品動画(筆者撮影)

 

 

 

作品名:山、11万4千個の多角形
 Title:Mountain, cent quatorze mille polygones
制作者:ジョアニー・ルメルシェ(Joanie Lumercier)
作品情報&解説
公式サイト

本作は、山脈に囲まれた大きな谷を緻密に描写しています。しかし実際は、アルゴリズムによって変形したメッシュ(網目)を見ているだけなのです。

虚像の風景は、自然とコードの関係について次のような問いを投げかけています。私たちを取り囲む現実が、数学的なコードによってリクリエートやシミュレートされるとしたら?

投影された光のレイヤーは、奥行きがあるような錯覚を起こさせ、距離の感覚をくるわせます。昼や夜、季節によって変化し、生命感を持った壁紙の風景が、私たちの時間や空間の知覚に影響を与えるのです。

 純粋に「美しい」と思いました。白黒のポリゴンと光で描き出された風景は水墨画のような印象を受けました。どこかゲームやCG映画の背景の製作途中のような気もしましたね。でも、自然界には「フラクタル」なんて法則もありますし、過度な現実離れでないのかもしれません。
作品動画(筆者撮影)

 

 

 

作品名:Visualization of Air Conditioner
制作者:脇田玲(Wkira Wakita ( Akira Wakita+DAIKIN INDUSTRIES, LTD. ))
作品情報&解説
公式サイト

このソフトウェアは慶應義塾大学SFC脇田玲研究室とダイキンデザインの共同研究から生まれました。プロジェクトの目的は、アートとサイエンスの視点から、室内の風の流れを美しく可視化し、エアコンへの再解釈を引き出すことです。

このプロジェクトでは風の向き、強さ、障害物の位置や大きさ、アロマが行き渡る様子、室内温の変化など、様々な要素を3次元で可視化することができます。

本プロジェクトでは、私たちの世界の認識を新たにします。エアコンのシミュレーションとビジュアライゼーションから、あなたは部屋の中の隠された絶景を発見することになるでしょう。

 「見せ方って大切だな」と思いました。空気の流れを可視化するのに光の流れで表されているから分かりやすいし、格好いいです。これ、どうやって計測しているのかが気になりました。かなり細かいセンサーの設置たかが必要ですよね…..。
公式動画

 

 

 

作品名:Imaginary Soundwalk
 制作:Qosmo
作品情報&解説
公式サイト

人は一枚の写真から、その場の音を想像することができる。Imaginary Soundwalkは、風景からその場の音を想像するという、無意識の行為に焦点をあてた作品である。

本作品では、大量の動画の画像と音の関係を学習したAIが、あらかじめ用意した無数の環境音から最も風景にあった音を検索することで、架空のサウンドスケープ(音の風景)を生成しつづける。

鑑賞者はGoogleストリートビューを用いて、AIが「妄想」するサウンドスケープの中を自由に歩き回ることができる。音の再生前に意図的にはさまれた短い間は、鑑賞者各々にも想像を促すきっかけとなる。

共感覚的な思考をあえてシステムとして外部化することによって、人間誰しものが持つ「想像する力」に光をあてることを試みた。

 AIの創造性の進歩は凄いですね。Googleの画像認識AIが見た「夢」が話題になったことがありますが、機械が「想像」を手に入れ始めているわですか。一方で、無意識的に音を想像できる人間って凄いですね……

 

 

 

作品名ENERGY #02 [with LEXUS LC]
制作者:後藤映則(AKINORI GOTO × LEXUS)
作品情報&解説

時代を超えて、代々受け継がれてきた日本の伝統や感性。それらは現代のテクノロジーと結びつくことによって、より鮮明に形象化がなされ、新たな発見や驚きを与えてくれる。

LEXUSのLSは日本の伝統と先端のテクノロジーが見事に融合しており、クルマという枠を超えて日本ならではの思想や美意識を再認識させてくれる。本作品ではそこに共鳴し、日本発祥の伝統を現代のテクノロジーによって再構築する。

これまで制作してきたtoki-シリーズをベースに、日本の伝統舞踊をモチーフとした独自の動きから時間の形象化を試みる。そこから垣間見える日本ならではの思想や美意識を探る。

 この「toki-シリーズ」は昨年の『MAT2017』にも展示してありましたが、その巨大版ということで嬉しかったです。滑らかで綺麗な動きは凄かったですが、なんでLEXUSとコラボしたのかがよくわからなかったです……。
作品動画(筆者撮影)

 

 

 

作品名:Morpho Scenery
制作者:落合陽一(Yoichi Ochiai)
作品情報&解説

我々は風景から物質性を失ってしまう。
風景そのものの構成要素は物質であるにもかかわらず、空気と目のレンズを経て網膜に光が結像する頃には、風景そのものは二次元のイメージになってしまう。

物質性と映像性の間にアナログの光学装置を挟み込み、運動を持たせる。物質を伴う運動は我々の身体性を喚起し、物質性を感じさせる。

イメージの象徴としての遠景を映像的に変形させるアナログな物質装置は、装置を通じて生ずるイメージとそれが物質である矛盾の間に、イメージと物質を、そして、人為と自然の関係性を描き出している。

 解説自体は何を言ってるのか微妙です……要するに、立体が映像として私達には映ると。で、その間にパネルを挟むと何になるんですかね….。でも、綺麗です! 会場である「東京シティビュー」からの風景と見事にマッチしていて、“場所”も含めた素晴らしい作品だと思いました!

 

 

 

作品名:Perfumery Organ
 制作:TASKO inc
作品情報&解説
公式サイト

音に高さ低さがあるように,香りにも軽い重いという表現があります。

19世紀のイギリスの化学者であり調香師のセプティマス・ピエスの著作 “The Art of Perfumery” で提唱した、香りの記述方法「香階」に着目し、世界初の香楽器《パフューマリー・オルガン》として制作された本作品は、オルガンを弾くと、音とともに香階に基づいた香りが奏でられます。

 「美しいものの融合」という印象を持ちました。オルガンの音色に合わせてシューという音とともに香水の入ったビンの口が開き、当たりにいい香りが漂います。また、標本展示のような外見もいい雰囲気です!!
演奏動画(2015年ver.)

 

 

 

作品名:CONNECTED FLOWER
 制作:NOBUMICHI ASAI (NOBUMICHI ASAI×Honda)
作品情報&解説
公式サイト

地中の水を糧に、花は咲く。
フラワーロボは、地球をめぐる「愛」に喜び、花咲く。

世界中に溢れているはずのラブ&ピースを、今日的な「ビッグデータ」のアプローチで確かめようとするものです。世界中から集めたラブ、ピースという言葉が含まれているツイートが光の粒子でワールドマップにビジュアライズされていきます。そしてフラワーロボは美しい花を咲かせます。

NOBUMICHI ASAI × Honda による コラボレーション
『人と人が繋がることで生まれる、愛おしさや喜び、幸せを拡げたい』という想いで「移動」と「暮らし」の進化に向き合う、Hondaとのコラボレーションで本作品が生まれました。

 「ラブやピースで花が咲く」っていう、世界中に溢れる愛を具現化したようで、しかも見せ方がとても綺麗で良かったです。「#connectedflower」でツイートすればリアルタイムで作品に反映されます。
コンセプトムービー

公式サイトにも展示されていたのと同じリアルタイムで更新されるワールドマップがあるので、試してみました。 (見やすいようにスクショを重ねています)

 

 

 

作品名:Immersive Space Entertainment
 制作:Sony Design
作品情報&解説
公式サイト

デバイスを身に着けずにVRコンテンツに没入可能な空間の提案です。

「未来の体験にはどんな技術が必要なのか」をデザインから提示し、そこからバックキャストして必要な技術を開発していきます。

未来へ向けてより豊かなライフスタイルをビジュアライズするデザイン開発プロジェクト(Perceptual Experience Project)の一環。デザインと技術の融合によってもたらされる新たな体験の創造を目指す、Sony Designの挑戦です。

 この写真は魚眼レンズを使っている訳ではないです。大きな球形のスクリーンによってデバイスなしのVRコンテンツを映していました。体験して、「ゴーグル付けるVRコンテンツとは違うな」と思いましたが、包み込まれるようなスクリーンに投影された映像は臨場感(?)がありました。
コンセプトムービー

 

 

 

作品名:Street Debater
制作者:木原共(Tomo Kihara)
作品情報&解説
公式サイト

ストリート・ディベートは路上で問題提起をし、世論を硬貨で可視化する職業で、路上での「ものごい」に代わる行為でもあり、尊厳を損なわずにお金を稼ぐことを誰もが出来る方法である。

路上で暮らすことを余儀なくされた人々が、友好的な会話を通して社会へ対等な立場で再接続する最初のステップとなることを目指している。

現在、SNSのエコーチェンバー現象による思想の分断が社会に歪みをもたらし、世界各国の政治が極端なイデオロギーに傾き始めている。社会の両極化を是正できるのはデモによる一方的な思想の押し付けでなく、様々な背景を持つ人が実際に顔を合わせ、意見の違いを議論することではないだろうか?

 こういう職業があることを初めて知ったし、その内容が意義と誇りに満ちているもので応援、支援したいと思いました。(上から目線かもしれませんが、)物乞いをする人たちが問題提起することで収入と同時に社会との関わりを持つことができるというのは素晴らしいと思います。
公式動画

 

 

 

作品名:地球茶室
 Title:A Tea Space with a Sphere
制作者:竹村眞一(Shinichi Takemura / Earth Literacy Program(NPO))
作品情報&解説

リアルタイムに地球の自転を感じる空間として、地球儀のまわりに時差2時間ごとの場所のライブ映像を配した作品。

日本のArt of Lifeを世界に問うた『茶の本』で、茶の湯とは茶碗という手のなかの半球体に宇宙を観想する行為である。うつ(空)なる器に森羅万象が映り、時が移ろう。茶室全体もそうした装置として設計され、季節や時代の変化など世界を編集して映し出すメディアとなっている。

この二畳の空間は、そうした茶室のコンセプトを現代に蘇らせ、この旧くて新しいメディアの設計思想を未来につなげる試みである。

 日本の建造物は季節や時間の移り変わりから、人間の心情という精神面まで考えて作られているという素晴らしさと美しさを改めて感じました。昔の「侘び・寂び」という美的趣向を現代の解釈と技術で再現したようで、見た目は大きな変化が無くても、考え方しだいで大きく変わるんだなぁ~と思いました。

 

 

 

作品名:dyebirth
 制作:nor
作品情報&解説
公式サイト

水やインク・化学物質などのケミカルリアクションを電子制御することで、絶えず有機的な模様を描き出し続けるインスタレーション。

規則的なデジタル制御と、予測不能なケミカルリアクションの狭間で様々な模様が生まれ、染まり合い、やがて無個性な黒となり死んでいく一連の様子からは、多様な生命のあり方を見出すことができるだろう。

 不規則に描かれて生み出される模様はとても綺麗でした。しかし、そこから「生命のありかた」はちょっと分からなかっったです。あと、インクを垂らすアームの動きがとてもゆっくりで期待はずれでした。
 タイトルは、「多様=diverse」と「生まれる=birth」をかけ合わせたんでしょうね。
公式動画

 

 

 

 


 

 

 

 展望室で開催されていることもあり、「MAT2018」は昼間と夜で風景も、会場も、展示品までもがその姿や雰囲気を大きく変化させます。

 夕方の時間に行くと、その両方を楽しめるのでオススメですよ!

 

 

 最後まで読んでくださり、
 本当にありがとうございました!!

 


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