『冴えカノ Fine』観ました!
なんだかんだ、かれこれ公開から1ヶ月以上も経っていて、ずっと観るか否か迷っていましたが、観てきて良かったです!
とても綺麗に仕上がっていて、ラブストーリーとしても、青春アニメとしても、クリエイターの戦いとしても楽しめました!「映画館で物語の完結を観る」ことの臨場感とか集中感とかを改めて感じられる、とても良くできた良い作品で完結編でした!
2019年12月4日鑑賞
冴えない彼女の育てかた Fine
【評価:3.6/5.0】
【一言】
「恋・好き」
「クリエイター」
「キャラクター」
3つを見事に描ききった『冴えカノ』の完結編。
作品への情熱も葛藤も苦悩も、恋と想いと感情も、笑顔も涙も、全部を混ぜた《青春》と《ヒロイン》が最高!
丁寧な作画、安定のフェティシズム、完璧な脚本と台詞、耳に触れる声、挿入歌に主題歌。どれをとっても完璧!!
【Twitter140文字感想】
【 #冴えない彼女の育てかた Fine】
《blessing software》の青春、完結。
“恋”の心と答え。
“クリエイター”の熱意・葛藤・誇り。
視聴者が入込む余地の無い程に内部完結した濃い感情や選択。穏やかな感情の荒波に溺れる120分!恵の囁きボイスに耳と脳が蕩けそう…!
メタ・ネタ・フェチも健在!! pic.twitter.com/MmPaVVffJo— ArA-1 (@1_ARA_1) 2019年12月5日
【目次】
STORY&STAFF
高校生の安芸倫也は、桜の舞う坂道で加藤恵と運命的な出会いを果たす。彼女をメインヒロインにした同人ゲームを制作することにした倫也は、美術部に所属しながら同人イラストレーターとして活動する澤村・スペンサー・英梨々と、ライトノベル作家として活躍する優等生の霞ヶ丘詩羽を誘って「blessing softeware」を結成し、苦労の末に1作目を発表する。その後、英梨々と詩羽は大作ゲーム「フィールズ・クロニクル」を開発するため、人気クリエイター紅坂朱音のもとへ。blessing softeware代表の倫也は副代表の恵とサークル活動を継続し、イラストレーターに後輩の波島出海を起用、出海の兄・伊織にプロデュースを依頼し、永堂美智留と彼女のバンドicy tailと共に新作の開発に乗り出す。
映画.com
予告動画
原作:丸戸史明
総監督:亀井幹太
脚本:丸戸史明
制作:CloverWorks
音楽:百石元
キャスト:松岡禎丞 安野希世乃 and more.
上映時間:115分
日本公開:2019年10月26日
配給: アニプレックス
公式サイト
劇場版冴えカノ特別記念番組~冴えない映画の届けかた~
主題歌『glory days』
映画の感想概要
まず何と言っても、物語がすごい!
視聴者が介入する寸分のスキもない作品です。
単なる「青春の恋」を描いた作品ではなく、登場人物たちが「クリエイター」であるというところがこのシリーズの特徴であり魅力だと思います。
そんな両者を、見事に生かしたストーリーを展開して、その上で恋の物語にケジメを付けて、さらにゲーム制作まで描く、本当に凄いです。
やっぱり、原作者が脚本を手掛けると、違うんですかね。
「キャラクターの想い」
本当は感想でも「恋」という言葉をあまり使いたくないのですが、ここは仕方ありません。シリーズを通しても、「恋」とか「好き」ってハッキリ名言してなくて、そこが物凄い気に入っているところです。
登場するキャラクターの心の中の想いを、その言葉を使わずに表現する手腕と魅力が凄くて、劇場版では115分の中でより一層それが磨かれてしました!
「クリエイターの葛藤」
やっぱり、「葛藤」という言葉を使うべきかには悩みます、多分、こんな簡単な一言では収まらないくらい、色々な感情や気持ちを彼ら、彼女らは抱えていて、その演出がまた素晴らしかった!
作品への情熱、自身のプライド、仲間への信頼、スランプの悩み、高みを目指すことへの意思、迫る締め切り、妥協の二文字………。
たくさんのことを抱えて、それでも前に進もうと頑張る背中を見せられて、悩む姿も見せられて。描き方が上手いし、鮮やかだし、すごく瑞々しかったです。
加藤恵。
好意も怒りも呆れも信頼も応援も、全ての時間を安芸倫也に寄り添ってきた彼女。
”あの坂”で出逢ってから2年。積もる想いも物語もたくさんあるけれど、完結編として本当に良かったな、と思います。
TVアニメ「冴えない彼女の育てかた」シリーズ紹介
でも、納得いかない点もチラホラ。
概ね、倫也の選択に関することですが、「あれで良かったのかな?」とか「彼自身の心情表現」とかには、観ていて疑問が浮かんできました。
でもまぁ、正直に言えば、この『冴えカノ』作品に深い思い入れがあるわけでも、傾倒しているわけでも、没頭しているわけでもないですよ。推しキャラがいるわけでもないので、余計に難しいところですよね。
『冴えカノ』らしさは楽しめました!
一見するとシリアスな場面でも、恵や英梨々のキャラに救われるし面白いし、詩羽先輩のストッキング・英梨々の絶対領域・美智留の胸….フェティシズム全開で最高!
アニメーションの作画が本当に綺麗で、滑らかかつ見入ってしまう動きが凄いし、音楽や光とかの演出も抜群!
それに、倫也の部屋とかの版権フィギュアやポスターとか、メタ発言とか、とにかく色々と楽しかったです!
映画の感想内容
作品内での物語完結
『冴えカノ』の完結編。
「とても良くできていた」というのが正直な感想で、有無を言わさぬ結末を持ってきて、劇中の”恋”も”ゲーム”も見事に収めました。
数ある完結作アニメの中でもトップクラスだし、完璧レベルだと思います。映画鑑賞後にWikipediaで各巻の内容を読んだだけですが、やっぱり原作者が自ら脚本をすると綺麗なんですかね~。
作品は、視聴者の介入を許しません。
少なくとも、私にはそう感じました。
あまりにも作中内でのキャラクターの行動や感情が鮮やかに描かれていて、それがとても濃い上に、作品内で上手く完結しています。視聴者に媚びるどころか、置いてけぼりにしてでも、キャラクターたちの物語を優先させるような感覚を覚えたりもしました。
TVシリーズでもそうでしたが、この劇場版ではそれをより如実に感じました。
「恋の選択」も「ゲームの選択」も、安芸倫也と加藤恵を始めとした《blessing software》の面々と、その周りの人々たち、劇中のキャラクターで完結しています。外部の人間が入り込む余地が一部のスキもないんです。
上手く言葉に出来ませんが、映画作品の中で展開も感情も完結していて、その輪の外にいる視聴者は観ていることしか出来ない、という感覚を抱きました。彼ら/彼女らの選択や行為に対しての賛否を表明できる立場にないし、逆に「応援」もできないような、そんな感じです。
感情や選択を内部化しているというか。
1人ひとりのキャラクターの行動にちゃんと理由があって、思いがあって、考えがあって、悩んだ末の選択だから、それに口を出せないんです。
「幸せ」という表現が相応しいかは微妙ですが、プラスな感情もマイナスな感情も、全部がキャラクター自身で消化して、内部で収めきっています。視聴者に問いかけることがないんですよね。
その上で、”見せるため”の物語でないから、また凄い。
あまり上手く言葉に出来ませんが、「観客が入る余地がない」という感覚を、映画の最初から終盤、ラストに至るまで、ずっと感じていました。
恋と想いの仕草と表情
『冴えカノ』で凄いと思うのは、「キャラクターの感情や思い」がとても丁寧に描写されるところだと思います。
そして、それが直接的ではなく、台詞や仕草からひっそりと伝えるように描き出しているところが、何よりも凄いのだと思うし、魅力だと感じます。
「恋」
加藤恵も、澤村・スペンサー・英梨々も、霞ヶ丘詩羽も。彼女たちが安芸倫也に対して好意・恋心を抱いているのは誰に目にも明らかだと思います。
でも、一度でも「好き」という言葉を直接的に発したことはないです(と思います)。さらには、言葉のみならず、ラブコメに多いあからさまな素振りすらほとんどありません。
その代わり、仲間とか尊敬とか幼馴染とか先輩とかサークル仲間とか、相談とかサポートとか様々な体裁を上手く整わせながら、倫也と接していく様子が描かれます。
場合によっては、スキンシップとか、笑顔や涙、回想や独白とかもあるかもしれません。感情面での表現はとても多いと思います。
「好き」とか「恋」とか言葉を使わずに、表情や仕草からその感情を描き出して伝えるなんて、本当に凄いと思います!
そして、完結編となる本劇場版115分の中でより一層にギュッと詰まっていて、明確には言わないのに分かりきった感情の波に溺れるような感じです。観ていて嬉しかったこともあり、しかし辛い現実を突きつけられることもあり。
明確に言葉に出さないからこそ、余計に心に残るし、その仕草や表情を咀嚼して想像して観ていたので、なおのこと、「恋」という気持ちが繊細で鮮明に脳裏に映し出されました。
そんな「恋」
これまでTVシリーズで描かれてきた人間関係の中でも本当に色々な事があって、でも誰もが明確にそのことを口にするのを避けてきた第1期、第2期。(そんな彼女たちの様子に倫也が鈍感なのか、気づかない振りなのか。)
でも、そんな関係も結末。
完結編となる本劇場版では、何人ものヒロインたちの様々な想いに”答え/応え”を出します。描きます。
それは、とても幸せな答えであり、しかし辛い応えでもあって。
それに、ここまでは誰も明言することを避けてきた「感情」を、表に出したのだから、もうスクリーンもストーリーも、これまで溜め込んできた胸の内が決壊するように溢れ出して、もの凄かったです。
日常とゲームと恋
『冴えカノ』が好きなところも1つには、他のラブコメ作品とは違う、穏やかさというか、現実感に似たものがあるところです。
上で書いた「誰も感情を口にしない」という部分もそれに当てはまるのですが、等身大というか、飾っていないし、極端な誇張があるわけでもないのが、良いなぁ~と。
確かに、ハーレムですよ。
あんなに可愛くて属性もキャラも立っている女の子に囲まれたヲタクで、常に自室に誰かいるような、そんな羨ましい状況です。
でも、ラブコメみたいな派手さはないですよね。
(まぁ倫也が奥手なのかもしれませんが、)人間関係が極端に、急激に変わるような大きなイベントがあるわけでもなく、気づいたら物語が進展していることもなく。日常的というか、時間の経過に強烈な印象を受けないんです。
段々と人間関係が変わっていく感じです。
サークル活動をして、ゲーム制作を通して、コミケに行ったり、進捗が遅れたり。喧嘩したり、楽しんだりと、色々な体験を通して、ゆっくりと人間関係が変わっていきます。
これは、特に「恋」ですね。
誰も気持ちを口に出さず、鈍感倫也にイベントもスルーされるけど、しかし明らかに恋の関係が変わっていることが視聴者には確実に分かる、そんな物語。
これもやはり、劇場版で結実します。
恵や英梨々や詩羽先輩が心の中に抱いてきた気持ちが、TVシリーズでは本当にゆっくりと変化して成長していて、それが劇場版で一気に花を開く感覚です。
なんだか小説を読みながら登場人物の気持ちを想像しているような、ギャルゲーで他愛のない会話を繰り返すうちに関係性が変わっていくような、そんな感じでしょうか。
あとは、「登場人物の恋」と「制作ゲーム」を重ね合わせる技が本当に上手だな、と思います。
TVシリーズ第2期では、詩羽先輩が2つのシナリオを選択せたり、英梨々がイラストの制作と信頼を重ねたり。
ゲームを制作してその進捗を描き出すと同時に、視聴者に彼女たちの感情や立場を伝えるという、極めて高度で上手くて丁寧な表現をしているわけです!!
そもそも、メインヒロインに加藤恵がいるわけで。
人とのコミュニケーションが苦手な倫也が、ゲーム制作では乙女心を描写して、それを恵にチェックしてもらって。恵の「う~ん、こうしたらいいんじゃないかぁ」というアドバイスは、テキトーに見えても、多分自分自身と重ねていますよね。
こういう表現の仕方って、他の作品では絶対に真似できないし、この『冴えカノ』というコンテンツが持つ大きな魅力の1つだと思います!
クリエイターの葛藤
クリエイターの描写が凄いなって。
熱意とか苦悩とか葛藤とか、クリエイターだからこその感情表現とか行動とかの描き方が生々しくて、それでいて瑞々しくて、凄いです。
当然、私は”クリエイター”でもなんでもないので、作品で描かれていることを全面的に受け取った上で、色々と感情移入をしていくわけですが……。
「最高のゲーム」を作れる実力がある。
最高の仲間がいて、その仲間の実力を信じて企画して進めて、いま作っている作品が間違いなく史上最高傑作になることを疑わないプロデューサーがいて。自身の力を信じて誇りを持って仕事に向き合うクリエイターたちがいて。
その作品への熱量とか熱意とか、自身の技術へのプライドとか、一緒に作品を作り上げる仲間への信頼とか、掛ける時間と努力を惜しまない姿勢とか、試行錯誤を繰り返す姿とか。
「俺たちの作品」に詰め込んだ思いの強さが、どのキャラクターの台詞からも溢れ出ていて、自身を追い込んででも最高の作品を作り上げようという意気込みが凄くて、もう圧倒されました。
だからこそ、「葛藤」が心に残ります。
自分の作風を失ったり、作業の手が止まってスランプに陥ったり。締め切りとクオリティとの駆け引き、「妥協」を迫られる点、でも諦めたくない気持ちが交錯するし。
クリエイターの《熱意》が凄いから、《諦め》を迫られたときの感情が、怒りや涙を伴う強いもので、観ているこっちが辛くなってくるし、何も出来ないのが不甲斐なく感じられるような、そんな生々しさを感じました。
一応補足的な事ですが、本編内で「葛藤」と触れられたこともないし、そもそも私がクリエイターでもないので、この単語を簡単に使うのには若干の抵抗がありますが、お許しください。というか、感想を書くに際してそういう気持ちにさせるほどの、凄い描写なんです。
TVシリーズ第2期でもそうですよね。
英梨々が最後のイラストを書く中で、彼女は別荘に籠もって集中して、新しい表現を追求したいと訴えたのに対して、詩羽先輩は止めました。 で、結局は倫也の熱意と信頼が背中を押したわけです。
あのエピソードの英梨々の感情とか気持ちとかが本当に濃くて強くて、強烈に印象に残っていますが、それがこの劇場版でもあり、嬉しかったり辛かったりしました。
私はクリエイターのことは何も分かりませんが、「作品を作りたい」という熱意と、「皆んなで作り上げる作品」という信頼感がとても瑞々しくて、好きでした!
こんなにもクリエイターの熱量伝わって、一方で挫折や苦労が描かれて、そんな姿が観られた作品って、『冴えない彼女の育てかた』と『SHIROBAKO』とかくらいではないですか?
加藤恵とヒロインたち
加藤恵。
最初から最後までヒロインだった彼女。
劇場版で、めっちゃヒロインでした。
当然、他のキャラクターたちも。
霞ヶ丘詩羽、澤村・スペンサー・英梨々、氷堂美智留たち「blessing software」、波島出海、紅坂朱音たちクリエイター、「icy tail」の皆んな。
たくさん登場する女性キャラクターたちも、ばっちりヒロインで、たくさん活躍して、最高に可愛かったです!!!!
加藤恵。
「私を誰もがうらやむような幸せなヒロインにしてね?」
物語のはじまりから、最後の最後のその先まで、ずっとヒロインであり続ける彼女。オタクとしての倫也も、ゲーム制作者としての倫也も、誰よりも一番近くで見てきて、寄り添って、支えてきた彼女。
『冴えカノ♭』では、誰よりもゲームに掛ける想いの強さを見せて、目立たない彼女がどんな想いで向き合ってきたのかを、静かな怒りで表明した姿がとにかく印象的でした。
好意も、怒りも、呆れも、信頼も、失望も、応援も、支えも、協力も。ゲーム制作を通して誰よりも倫也に一番近くで過ごしてきた彼女。
自身の気持ちの整理を付けながら、でも意外と感情的な表情を見せながら、過ごしてきた高校の青春の時間の結末としての完結編の劇場場。
私は、とても良かったと、そう心の底から思いました。
で、映画館で観る「加藤恵」は一味違う!
何よりも、とにかく「声」が凄いんです!
どんなに感情が昂ぶっていても、静かに落ち着いた声色で喋る恵。映画館で聞く安野希世乃さんの演技は、まるで耳元で囁かれているかのように繊細で、もうゾクゾクしました。
空気の振動を聞くような感じ。
嬉しいも悲しいも、感情が声色で見事に描き出されていて、素晴らしいとしか言いようがない、最高の声でした。
多分、家のテレビでも、タブレットとイヤホンでも、あの音質は絶対に出せないと思います。これは、劇場に観に行って良かったと思ったポイントです!!
他のヒロインも最高でした!
こういう書き方をするとオマケみたいですが、そんな事ありません! やっぱり彼女たちは素晴らしく可愛くて綺麗なキャラクターです!!
個々のキャラについて語っていると日が暮れてしまうので(笑)
詩羽先輩のセクシーな雰囲気も、英梨々の無邪気な笑顔も、美智留の食いっけと元気も、出海ちゃんの純粋な後輩の可愛さも、朱音さんの格好良さも、「icy tail」の可憐な歌とパフォーマンスモード
本当に最高でした!
TVシリーズの雰囲気やキャラそのままに、というかよりアピールするように描かれて、観ていて本当に楽しかったです!
でも….納得できない!
ストーリーは完璧!
でも、私はどうも納得出来ない部分がありました……。
ネタバレになるので、書きませんが。
これはTVシリーズでもそうでしたが、どうも安芸倫也の選択や行動には納得できないし、彼の心情描写についてもイマイチ腑に落ちないんですよねぇ~~。
ただ、私自身がこの『冴えカノ』という作品に対して深い思い入れがあるわけでも、大好きな作品というわけでもないのです。それに推しキャラがいるわけでもないです。なので、本当に勿体ないなぁと自分でも感じています。
※推しキャラについては、基本的に「主人公」や「ヒロイン」に感情移入するタイプの消費者なので、今回はやっぱり恵ですかね(笑)
メタとネタとフェチ!
メタとネタとフェチ。
この3つは、『冴えカノ』というアニメ作品を楽しむ上での重要なコンテンツですよね(笑) 毎回、楽しみにしていました(笑)
そして、これは劇場版という舞台に映ってもなお健在で、(それを求めていた身としては)すごく嬉しかったです!
フェティシズム。
恵のふっくら柔らかなふともも。
詩羽先輩の魅惑的なタイツ。
英梨々の絶対領域とジャージ。
美智留のふくよかな胸。
出海ちゃんの妹&後輩属性。
ってか豊ヶ崎学園はスカート短い!
とにかく最高!
もう、これを観にいったようなもの(笑)
劇場版ということで、作画も圧倒的に気合入っている上に、超大画面で堪能することができて、感無量でお腹いっぱいです。ごちそうさま!!
TVアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』第1弾PV
あとは、倫也の部屋。
毎回、アニメのフィギュアやポスター等々の本物が飾ってありますが、本作でもたくさんありました! しかも、ちゃんと最新版にアップデートされています!
『通常攻撃が~お母さんは好きですか?』や『マギアレコード』のポスターとか、『Fate/sn[HF]』の間桐桜の結納衣装フィギュアとか。他に部屋以外でも、人気イラストレーターの色紙やサインがさり気なく飾ってあったり。
こういうのを探すのも楽しいし、最後のエンドロールで版権協力の一覧を確認するのが凄く楽しいんですよね!!!!!
メタ発言は、ここでは控えます。
やっぱり、直接聞くのが一番楽しいですからね!
以降、映画本編のネタバレあり
映画の感想
※ネタバレあり
加藤恵
凄かったですね。
彼女がメインヒロインですか。いや、ですよ。
凄く良かった、最高でした!
観ていて胸がキュンキュンとときめくような、あぁ、青春だなぁって!
名前で呼び合うようになる2人。
ビデオ通話でシナリオを練りながら、「とも君」と口に出てしまった恵。
さり気なくだったけど、心の中ではめちゃくちゃ迷っていたんでしょうね~。しかも、その理由?言い訳?に「ゲームの巡璃」を引き合いに出すんですから、もう!
しかもしかも、その翌日の登校の時に、改めて確認する感じ、もう初々しすぎて大好きです!!!
「手」を繋ぐこと。
ゲームのイベントを考える中で、駅のホームで本読みをする恵と倫也。「手を繋ぐ」シーンの描写について、女性としての感想を聞きくエピソード・
「わかんないよ」
恵の静かな声で最初に言われたときは不安になりました。
でも、「わかんないよ、やってみないと」
そういって、倫也の手のひらに手を伸ばす恵。最初はそって触れ合って、包まれて、恋人繋ぎで指を絡ませ合って。
エロかった……。
恵の風呂のシーンとか、そういうものよりも、手と指を絡ませ合う描写がとにかく丁寧な作画で動きが滑らかで、とにかくエロかったです…….。
そして、きた!
恵の誕生日に、お出かけに誘う。
ロケハンの体で約束をつけるけど。
「その日が何の日か分かって言ってる?」
「恵の誕生日」
「──ロケハンだよね?」
「違うって言ったら、断る?」
あぁぁぁぁぁ! もう! なんて最高のやり取りなのさ! 初々しいにも程がある! 恋か!デートか! 羨ましいぞ!!
このシーンは、とにかくニヤニヤしてました。これまで外出に誘うのは恵からだったし、明らかに恵が喜んでいるのが声質から伝わるし! いぁ~ヤバかったですね(笑)
少し飛ばして。
倫也が「フィールズ・クロニクル」の手伝いに行くことを、駅のホームで伝える場面。
「私たちのゲームは?」
「ごめんね。あなたのメインヒロインにはなれない」
そう涙して話す彼女。
どうしたらいいのか。
三次元の女の子のように泣いて引き止めるのか、二次元の女の子みたいに笑顔で送り出すのか。どうすればいいか分からず、涙を流して、電車に飛び乗っていく恵。
このシーンは本当に心が痛かったし、辛かったです。なんだか、今まで彼女が我慢してきた感情が一気に溢れ出したようで、本当に苦しかったです。
そして、告白とキス。
東京に戻ってきた倫也が、恵に対して送ったメール、そして告白。
「恵が好きだ」
「合格だよ」
そして、恵が目をつぶって、倫也がキス。失敗じゃなくて、タイミングが合わなかっただけ。「じゃあ、いっせーのせで」
もう!!
こんな市街地の、道路の真ん中で告白してキスまでして、君たちはどんだけハッピーなのかね!!! 青春だね、羨ましいね、という感想しかでてこない!
でも、劇的な告白とかじゃなくて、こういう普通の風景の中での出来事というところが、私はこの『冴えカノ』という作品の好きなところだなぁ~と最後の最後で実感しました。
安芸倫也
上の感想で書いた、「倫也の選択が納得できない」というところについて、簡単に感想を書きます。
もちろん、紅坂さんの入院に際して「フィールズ・クロニクル」の制作ヘルプに行った選択を指しています。
普通に考えて、おかしくないですか?
確かに彼自身は霞詩子と柏木エリの実力を分かっていて、きっと最高傑作を作るという確信と信頼があっただろうと思います。応援していたし、その彼女たちからヘルプ要請が来たのなら、それは。
でも、それでも。
私は納得できません。
だって、今まで1年間皆んなで頑張って来た新作ゲーム「冴えない彼女の育てかた」が完成間近で、でも冬コミに間に合わない可能性もあって。ゲームに携わったのは倫也だけじゃないし、もっと頑張ってくれた人たちもいるのに。
その苦労も、頑張りも、捨てるかのように、なんお躊躇もなく大阪のマルス本部に乗り込んでいくというのは、彼の心情がまったく理解できません。
サークルの皆んなに説明とか説得とかもなく、恵とだって十分に話せないまま分かれてしまって。そんなの、ないですよ。
加えて、大阪で詩羽先輩と英梨々との作業をしている時の倫也が、本当に楽しそうなのが一番許せないです。
まるで、「blessing software」のことを頭から排除したみたいに、東京のことに一言も触れずに、さも楽しそうに2週間作業を進めている姿には腹が立ちました。
百歩譲って大阪行きを皆んながOKしても、普通なら残してきたサークルやゲームのことが頭によぎって心配になるものではないんですかね?
私はゲーム制作に詳しくないので、もしかしたら、あの2週間のロスは痛くも痒くもないものだったのかもしれません。でも、とてもそうとは思えない描写でした。
さすがにコレは、選択ミスだったのではないかな、と私個人は思います。
澤村・スペンサー・英梨々
第2期『冴えカノ♭』終盤での、軽井沢での缶詰が頭に残っていて、その時に倫也に信じて欲しかったこと、成長できたことが嬉しかったこと、彼女の満面の笑みが脳裏にこびり付いています。
一方で、倫也の元にいたらこれ以上成長できないことに彼女は気づいてしまった。
そんな、幼馴染としての好意と、クリエイターとしての信念とかぶつかり合う彼女の心の中を知ってしまったから、この劇場版の内容がより酷に感じられました。
紅坂朱音が倒れ、「フィールズ・クロニクル」の制作に詩羽先輩と英梨々がこれ以上関与することが困難に思われる状況。どうしようもできない。
「私達の実力を誰よりも信じてくれるひと」
詩羽先輩の台詞は、本心なのかミスリードを誘っているのか、でも英梨々はその言葉で「安芸倫也」その人を思い浮かべます。浮かべて”しまいます”。
「それはルール違反」
詩羽先輩の意見に私も賛成です。やめた以上は、blessing softwareの邪魔をしては駄目だと思います。でも、プロとしても、これ以上は厳しいとの判断なのでしょう。残酷な条件を突きつけます。
「blessing softwareに協力をする」
そして、「恵の恋を応援する覚悟をする」という2つ。
全力で否定して、でも涙を流す英梨々。
きっと彼女だって本心では分かっていたと思います。それをこ言葉として突きつけられて、あんな反応を取るしかなかったのだと思います。
でも、それが本当に切なくて、悲しかったです。
倫也を諦めるという事実、それが”仕事”との引き換えになってしまうこと、幼いころの約束をまだ果たせていないこと…….。彼女の生々しい泣き声が脳裏にこびり付いています。
エンドロールとラスト
ラストはハッピーエンドで嬉しかった!
blessing softwareの新作開発は、詩羽先輩や英梨々の手伝いもあり、なんとか完成にこぎつけて、冬コミも無事に終了。
「あなたのメインヒロインになれたかな?」
と問うて、言い直す恵。
「あなた”だけ”のメインヒロインになれたかな?」
ここで何か書くのは無粋というものでしょう。
幸福に浸りながら、エンドロールを迎えました。
エンドロール!
本編一番最初の焼肉屋で詩羽先輩が「私達はクレジットの一番下」と言っていましたが、本当にその通りになっていましたね(笑)
版権商品の協力や、イラスト協力では、錚々たる名前が並んでいて、コレを見るのも『冴えカノ』の楽しみの1つですよね!
あと、劇中歌や主題歌のところで「あ~キャラソンとか良かったなぁ~」と思っていたら、小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」がリストされていて、どういうことかと思いきや!!
Cパート!
恵の突然の「私たち別れましょう」
倫也はしがない営業マンになり、夢を追うことを諦めてしまった、そんな衝撃的なバッドエンドが描かれました。
最高にハッピーな気持ちだっただけに、ガーーンと気分は急降下。まさかこんなどんでん返しを用意しているとは思いませんでした────
────妄想ネタかよ!
まさか、blessing softwareが起動に乗り、社長の倫也がもう一度詩羽先輩や英梨々と組む、なんてそんな夢みたいなことが実現していたのですね。
本当にびっくりしたし、涙が出そうになるほど驚いて、嬉しかったです。詩羽先輩、本当に意地悪だな…………。
その後は、みんなで倫也の部屋で鍋パーティー。
久々にblessing softwareの6人が集まって、こんなに嬉しいことはありません! 本当に幸せでハッピーな物語で、気持ちよかったです!
「今度こそおしまい!」
終わりのテロップが映されて。
────え、背景で流れた「お疲れ様でしたー」的な乾杯の声って、アニメ内でのキャラのやつ? それとも声優さんたちのガチの打ち上げのやつ???
来場者特典をいただけました!
第6週目?ですかね。ありがとうございます!
ちょっと他に書くところがないので、ここに書きます。
第2期『冴えカノ♭』のエンディング曲!
妄想キャリブレーション「桜色ダイアリー」。
映画を見終わった後に、第1期~の主題歌を聴いていたのですが、この「桜色ダイアリー」の歌詞が劇場完結編も含めて、『冴えカノ』シリーズ全体の内容をとても上手く表しているように思えて、より感動しました!
妄想キャリブレーション 『桜色ダイアリー』
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!
> cosinon ( id:cosinon )さん
コメントありがとうございます!
『冴えカノ』は、ゲーム制作の1年間が描かれているので、たしかに一気に観たほうが流れとか緊張感とかが途切れなくてより楽しめるかもしれませんね。
美智留は、あの放漫な元気さとか真っ直ぐな明るさが他のキャラにはないので好きでした! 劇場版でも”食い意地”張ったりボケを入れたりと笑わせてもらいましたし(笑)
私はエピソードに左右される派なので、恵と英梨々に肩入れしちゃいます。(フェチは断然に詩羽先輩の脚ですが 笑)
深崎暮人さんのイラスト、綺麗ですよね。
私は『冴えカノ』くらいしか分からないのですが、昨年、「冴えカノ 深崎暮人展」を観させて頂いて、透明感とか瑞々しさに惚れ込みました!
舞台に近いのは羨ましいです!
知っている風景の中でキャラが動いていると嬉しいし、『冴えカノ』はリアルだから余計にそう感じます。 富士見坂くらいとなると、渋谷とかになるんですかね~。
読んでくださりありがとうございました!
大した内容は書けていませんが、そういってくださると嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました。
冴えカノ』はほとんど予備知識無く一期0話の『愛と青春のサービス回』を観てハートを鷲掴みにされ、2期⇒劇場版まで完走してしまいました。
元々、深崎暮人氏のゲーム原画集や成人誌の表紙をコレクションしていたのですが、ラノベ挿絵は未チェックで、白紙の状態で作品を楽しめたのが良かったのかも知れません。
原作挿絵とは趣の異なる面長のキャラデザも好きでした。(眼のバランスが小さい方が好み)
ニッチな嗜好ですが、個人的には隙が多くて「トモならイイよ…」と許してくれるエロい従姉妹の美智留推しです(二期以降ほぼ空気でしたが)
自分の生活圏にある都電荒川線(東京さくらトラム)が作中で頻繁に登場するのも親近感が沸きました。
富士見坂も聖地巡礼しましたが、都内の住宅街であれだけの斜度の坂は稀ですね。(コンクリ敷きで滑り止めの丸が穿ってある)
自分も、エンドロールに「ラブ・ストーリーは突然に」が表示されていて(いつ流れてたんだぁ?)と首を傾げていたら、終幕後にトラウマ妄想エピソードが用意されていて「してやられた!」ひとりです。
読み応えのあるレビュー、ありがとうございました<(_ _)>