※ネタバレなし。
※画像は予告映像のキャプチャです。
2018年11月13日鑑賞/感想&レビュー
ボヘミアン・ラプソディ
(英題:Bohemian Rhapsody)
【評価:4.9/5.0】
【一言】
まさに熱狂!
爆発的に鳴り響く音楽。
胸に響き、心を揺さぶるリズム。
天才で駆け抜ける「Queen」!
【Twitter140文字感想】
【 #ボヘミアン・ラプソディ 】
ボーカル=F.マーキュリーに焦点を当て、英国バンド「Queen」を描く伝記的映画。
《熱狂》の渦に包まれる!
手を挙げ、足踏み鳴らす大喝采。
耳劈く大音響&興奮覚めぬ大合唱。
鼓膜震わせ、胸に響き、魂揺さぶる!伝説的で天才的な音楽。
映画館で聴く最高のライブ! pic.twitter.com/UqIgRD4A85— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年11月13日
感想
感想外観
単純に、純粋に素晴らしかったです。
終盤は涙と鼻水を流しっぱなし、上映終了後も席から立ちたくないレベルでの感動。
音楽に疎く、「Queen」も有名な曲しか知らない私でも楽しめた、むしろ知ってる曲しかなかったくらい。
クイーンって本当に凄い!
名曲ずらり!TVスポットMash Up編
「熱狂」とはこのことか!
劇中で描かれるライブシーンでは、手を振り、足を打ち鳴らし、大合唱と喝采で盛り上がる会場の雰囲気に渦に飲まれます。
レコーディングでは、互いの声と楽器を響かせながら、ぶつかり/寄り添うように曲を完成させる場面に立ち会えます。
音楽に包まれて、揉まれながら、気分が高鳴っていく感じ、本当に最高でした!
Ay-Oh (Live Aid)
とにかく感動しました。
クイーンに詳しいわけでは無いので、「懐かしさ」とか「嬉しさ」とかはあまり感じず。
しかし、物語を追うように映画を観ていき、“あるシーン”を契機に、堤防が決壊したように涙と鼻水が止まらなかったです……!
その感動がどこから来るかと考えたら、やはり「音楽」に帰着すると思いました。
彼らクイーンの音楽。
天才的な発想と、心を掴むキャッチーなリズム, テンポ, フレーズ。
映画館の大音響で聴く音楽は、文字通り、胸まで響き、感情を揺さぶります!
We Will Rock You (Official Video)
フレディ・マーキュリーの物語。
そして、クイーンの物語。
彼らのことは全く知らないので、まさに「物語を観る」ような感覚で彼らの人生を追った気分でした。
1つのバンドを組み、1つの音楽を作り上げ、新しいものに挑戦し、恋をしたり、人間関係に悩んだり、バンド解散に陥ったり。
果たして「壮絶」という言葉を使って良いのか申し訳なく思いつつ、「天才」の物語は凄かったです。
映画の造りも素晴らしかったです。
2時間半弱と知り驚いていましたが、時間はライブのようにあっという間に過ぎ、むしろ名残惜しくなるほど濃密な作品でした。
クイーンのメンバー似すぎでは!?
詳しく知らないのはあるものの、瓜二つ!
とにかく、最高の映画でした!
メイキング映像「フレディになるまで」
熱狂に溺れる音楽映画
「熱狂」。
映画を観ながら、そして観終わっても頭に浮かぶ一言は「熱狂」でしたし、それしか無い気がします。
劇中で描かれるライブシーン。
耳に余韻…というか耳鳴りが残る程に大音量と高音で歌を飛ばし、低く鳴るドラムの振動が空気を伝わり胸に響きます。
そして、ライブ会場にいる観客たちのボルテージは最初からMAXで、そこからさらに果てなく登り続けます。
足を打ち鳴らし、手拍子が揃い、腕を振り、曲を歌う大合唱で会場が一体になる。
そんな“凄い時間”を、スクリーンを通してではあるものの、その場にいるように共有できる感覚。
Bohemian Rhapsody (Live Aid)
今では「名曲」と呼ばれ、様々なところで耳にする彼らの「音楽」。
レコーディングや作曲を描く中、それらの楽曲が生まれる“凄い瞬間”を追体験するように観られる感覚。
フレディの天才的な音楽センスに加え、メンバーらの楽器や声帯から響き渡る音が重なり曲が段々と完成していく様子は鳥肌ものです。
本編映像「ウィ・ウィル・ロック・ユー」はこうして誕生した!
終始鳴り響いているかのように錯覚するほど、流れる名曲の数々は耳に残るし、口ずさみたくなるし、一緒に声をあげて叫びたくなります。
鼓膜を震わせ、胸に響かせ、魂を揺さぶるような作品でした。
We Are The Champions (Official Video)
感動が溢れる音楽映画
私は何度も書いているように、「Queen」に特別な思い入れがあるわけでもないし、追っていたわけでもないので、懐かしさとか嬉しさとかはあまり感じませんでした。
しかし、「感動」だけはポロポロと溢れ出てきました。彼らの音楽と、物語と、映画自体も素晴らしかったからです!
特に、終盤は“ヤバかった”です。
少なくとも私に関しては、「とあるシーン」をきっかけに溜まってた感情が溢れ出すように、堤が決壊するかのように涙がポロリ。
もうそこからは、熱狂と興奮と感動が混ざり合う最高の場面の連続。
こちらも涙と鼻水が出っぱなし。鼻で呼吸出来ないので静かに口呼吸。
何で泣いたかはネタバレですが。
やはり、「フレディ・マーキュリーの物語」と「音楽」と「字幕」でしょうか。
前者2つは後々書くとして、「字幕」です。
いや、本当に字幕が秀逸だったと思います。訳し方というよりは……出し方でしょうか。 走馬灯が駆け抜けるような、そんな字幕でした。
音楽が響く音楽映画
堂々たる音楽映画でした。
いや本当に、クイーンの音楽って凄いです。
様々なメディア媒体で彼らの音楽は聴く機会がありますから、頭に刷り込まれている部分もあるのでしょうが、改めて聴いて感動や興奮が湧き上がるのですから、凄いです!
Radio Ga Ga (Official Video)
『ボヘミアン・ラプソディ』。
最初に聴いたのがいつだったかは忘れましたが、凄いと思った記憶はあるし、今回映画で改めて聴いても凄いと思います。
耳に残るメロディでありながら、コロコロと変わる曲調なのに親和性抜群だし、「Queen」で歌い上げる中身が素晴らしいし。
(彼らに詳しくない私が書くのは本当に申し訳ないと思いますが……)
Bohemian Rhapsody (Official Video)
誰もやらなかった事を次々にやっていく。
天才的な発想と、仲間で出し合うアイデア。
「クイーンは定義できない」
という台詞が印象的でしたが、成長を渇望し、新しい音楽を求めるような様子がとても格好良かったです!
そして、純粋に、単純に。
映映画館の大音響で聴く彼らの音楽、楽曲は素晴らしいです!
フレディ・マーキュリーの音楽映画
本作の予告編でのフレーズ。
「彼ら(Queen)の物語を唯一超えるのは、彼の物語」
本作はまさに、クイーンの映画でありながら、フレディ・マーキュリーの物語でした。
言い方が悪くて申し訳ないですが、「よくある映画になるほどの人生」です。
様々な映画で描かれる有名人と同様に、フレディもまた様々な栄光と挫折を経験します。
「天才」たる才能を惜しみなく発揮して音楽を生み出し、アルバムやツアーなど成功を手にします。
一方で、バンドとの確執や「愛」で悩んだり、酒や薬に溺れる時期があったり。
彼の人生を一気に駆け抜けるように、それそこ走馬灯のように目まぐるしく映像が投影されていきますが、中身が濃くて凄かったです。
フレディに焦点を当てつつ、音楽で盛大に飾りながら、壮絶にして最高の人生が物語として描かれます!
全体的に素晴らしい音楽映画
映画の出来も完成度が高かったです!
全体的に非常に上手くまとめられていて、2時間15分が決して長く感じませんでした。
まず物語。
「Queen」ではなく「フレディ」に焦点を絞った分、物語が分かりやすくなりつつも、濃く深い内容に。
さらに、Wikipediaとかを見ると端折った部分や若干の改変を加えた部分もあるようですね。
クイーンのファンの皆さんがどう思うか分かりませんが、私は個人的に良かったと思います。
それから役者。
皆んな、本人達に似すぎじゃないですか!?
あまり詳しくクイーンのメンバーを観察している訳ではないし、粗い映像とかジャケットを見ているだけという理由もあるでしょうが、激似ですよ!
いやもう、本当に。
有無を言わさず、素晴らしい映画でした!
感動した点の感想
以降、映画本編のネタバレあり
ネタバレあらすじ&感想
序盤
タイトルバック。
そして、「ライヴエイド」のステージに駆け上がるフレディ・マーキュリーの姿が映される。
1970年のロンドン。
学生だったフレディは規律に厳しい父親との関係がギクシャクしている中、クラブハウスへ通いつめていた。
そんな中、あるバンドを聴いたフレディは自身が歌詞を書いている事や、広い声域を持っていることをアピールし、バンドの仲間として売り込む。
そのバンドはブライアン・メイとロジャー・テイラーが組んでいた「スマイル」で、丁度ボーカルが脱退したところだった。
そして、フレディは正式なメンバーとなり、その後ジョン・ディーコンが加入して活動を始めた。
同時に、フレディは高級服飾店でメアリーと出逢い、恋に落ちていった。
前半
成功を求めるフレディは、バンドのバンを売った資金でアルバムを作ることを提案し、早速制作にかかる。
また同時に、バンドの名前を「Queen」として活動を続けていた。
フレディは自身の誕生日パーティーを開くにあたって、メアリーやバンドメンバーを実家に連れていき、両親と妹に紹介。
その場で、名前を改名して「フレディ・マーキュリー」としたことを明かす。
そこに掛かってきた電話を取ったフレディは、アルバムを聴いたレコード会社が連絡してきたと知る。
大手レコード会社のプロデューサーと会い、その場で契約を交わした「Queen」。
そのままラジオ出演、BBCでのTV出演が次々に成功し、遠く離れた日本でも大人気を収めた。
ある日、フレディは指輪を用意すると遂にメアリーにプロポーズを決意──彼女の答えは「YES」だった。
その直後、ブライアンらが「アルバムがチャートインし、全米ツアーが決定した」という知らせを持ってくる。
大きな成功を放つ中、「Queen」は会社から「キラー・クイーンのような新作を」と依頼される。
それに対し、「クイーンは定義できない」や「同じ手法は繰り返さない」反発するメンバーだった。
そしてメンバーは農場に用意されたスタジオで新曲作成に入る。
中盤
新曲を考えるフレディに接近したポール。
彼はフレディにキスを迫ってくる。
その一方、バンドメンバーは歌詞や曲に関して仲間割れギリギリの喧嘩を繰り広げていた。
そうこうする中、遂に曲が完成。
ブライアンのギターやロジャーの「ガリレオ」等を含め、オペラ的な楽曲が出来上がった。
本編映像「Higher」
完成した曲を会社に持っていくが、「長い」と言われる。
平均的な曲が3分間程度の中、6分を超える楽曲は長いとされ、ラジオで放送されないため売上に関わると反対される。
その状況で、「Queen」は契約を打ち切ると、フレディ自らラジオ局に売り込みに行った。
アメリカを始め、世界中でツアーを続ける「Queen」。
しかし、フレディとメアリーの気持ちはすれ違っていた。
そして英国に帰国したある日、フレディは遂に「僕はバイセクシャル」であるとメアリーに打ち明けた。 その告白の後、フレディは髪を切り髭をはやした。その姿はポールにそっくりだった。
自宅を新しく建てたフレディは、沢山の人を読んでパーティーを開く。
その晩、雇った使用人らが片付けを行う中、フレディはその中の1人、ジム・ハットンと出会う。彼もゲイであり、2人は親友になった。
「Queen」の人気が絶頂に高まっている中、フレディにソロのオファーが入る。
その知らせを受けたポールは、バンドの運営を手助けする弁護士をハメてクビにし、フレディに取り入り始めた。
「Queen」の人気がとどまることを知らない状況で、フレディは酒や薬に手を出すようになっていた。
そんな中の記者会見で、フレディに対する同性愛の疑いが追求される。
I Want To Break Free (Official Video)
後半
遂に、フレディはソロ契約を決めた。
そして、メンバーに伝えると喧嘩し脱退する形でソロ活動を始める。
ポールの元で仕事詰めになり、さらにゲイバーなどに入り浸り、彼の体調はどんどんと悪化していた。
英国では、アフリカの貧困を救うべく、「ライヴエイド」という大規模なチャリティコンサートが企画されていた。
弁護士マイアミはオファーが「Queen」に入った事をフレディに伝えるようポールに言うが、ポールは隠したままだった。
体調の悪化が著しくなる中、フレディの元にメアリーが訪ねてきた。
彼女は嫌な夢──フレディが声を出せなくなるという夢をみて、様子を見に来た。
そして、アルコールとドラッグ漬けになる彼に「Queenに戻るべき」と告げるのだった。
さらに、彼女からライヴエイドの話を聞いてポールが隠していた事を知ったフレディは、遂にポールをクビにする。
そして、「Queen」のメンバーに集まってもらうと「もう一度Queenに復帰したい」と頼み込む。
ブライアンらメンバーが話し合い、条件をつけた上でフレディの復帰が決まった。
そしてフレディは「ライヴエイドに出ないと一生後悔する」と出演を決めた。
終盤
ライヴエイド当日。
フレディはロンドンのジム・ハットンを探し出すと彼を連れて実家に訪れ、「ライヴエイド」に出演する事を父や母に伝えた。
そして遂に、「ライヴエイド」の舞台に「Queen」が上がり、彼らは音楽を演奏した。
Bohemian Rhapsody (Live Aid)
エンドクレジット。
フレディ・マーキュリーのその後が実際の写真とともに説明され、ライブ映像などが流れる。
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!