※ネタバレなし。
※画像は予告映像のキャプチャです。
2017年9月28日
エイリアン
(原題:ALIEN)
宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない。
(In space no one can hear you scream.)
【評価:3.4/5.0】
【一言】
音楽、演出、造形……全てが“恐怖心”を煽る為に綿密に設計され、最高の雰囲気を醸し出している。
今日では定番(?)の展開が盛りだくさんで、120分にこれらを込めたのが凄いなぁ〜と。
【目次】
ストーリー
広大な宇宙空間を航行していた宇宙貨物船が発信者不明の信号を受信する。
救難信号の可能性を考慮し、発信源の惑星に探査船を降ろす決断をする。
そこで見つけたのは一機の宇宙船、そして………………
予告動画(英語版)
作品データメモ
監督:リドリー・スコット
キャスト:トム・スケリット,シガニー・ウィーバー& more.
上映時間:117分
日本公開:1979年7月21日
配給:20世紀フォックス
感想
最高の雰囲気
雰囲気が最高ですね!
近年のCGやVFXを多用したSF映画と違って、アナログ感がとても映画と合致したムードを演出しているように思います。
沢山のスイッチ,ライト類、配線が絡まる機器、小さなモニター…………とレトロな情緒溢れる船内が最高です!
船内の大量の配線をエイリアンと見間違える事もあり、余計に怖さを生み出します。また、スチームは視界を悪くするのに効果的だったと思います。
“音”の力
「音楽」と呼べるものよりも、不協和音(?)というか、不安にする「音」が多くて良かったです。『音楽が映画の雰囲気を決める』と言う事がありますが、今回はまさにそれなのかなぁ〜と。
普段観ている映画と違って、記憶に残るようなテーマ曲とかBGMが無かった事も、また妙に違和感覚えて不安感を増しているように感じました。
一方で、「音」が印象的でした。船内の金属音とかスチーム音とかのように装備品や機器類から出る当たり前の音が、見事な効果音になっていたと思いました。
“Music”ではなく“Sound”なのが上手い演出だなぁ〜と。
エイリアン
エイリアン。
私、エイリアンの造形が本当に好きなんですよ。もう、芸術のように美しくて、グロテスクで気持ち悪い。
あの機械とも生物とも違うような外見、性器を彷彿とさせる見た目……………もう、本当に最高です!!
そして、このデザインを担当した芸術家のH・R・ギーガーの世界観,造形が本当に大好きなんです!!
やっぱり、映画として見るとさらに美しいですね………..。
SFホラーの金字塔
今日のSFホラー映画では定番となった展開が幾つも埋め込まれていて、良くできている作品だなぁ〜と思いました。
もちろん、ここで書いてはネタバレになるので避けますが、凄いですよ。
というか、乗組員の皆さんは勇敢すぎではありませんか(笑)
大して関係ないですが、2017年公開の映画で『ライフ』という映画があります。この『エイリアン』の構成や描き方を上手に取り入れており、とても楽しめると思います!
一応、感想を貼っておきます。
以降、映画本編のネタバレあり
ネタバレあり感想
冒頭
タイトルバックから素晴らしい!
最初は「なんだろ?」と不思議に思った縦棒が徐々に『ALIEN』になるシンプルな変わり方がとても良かったです!
ゆっくり船の中を案内。
細かなスイッチやライトの点滅、数字の羅列がレトロな未来っぽい!
「なんの場所なんだろ?」と疑問を抱いた船内は、物語の進行で機器や区画の用途が分かります。
前半
謎の芯号を探知。
救難信号かなんですかね?
着陸は失敗。
一応、着陸はできたけど、トラブル故障あり。
惑星での実地調査。
謎の球状の宇宙船らしき物体を発見。
このスリムで丸い近未来的な見た目が美しいですね〜。
船内で謎の構造物,建造物を発見。異星人か?金属の輝きの中に、死体が。
「骨が内側から裂けており、内側から破裂したか?」という部分、エイリアンの習性を知らないと、謎の伏線って事になるんですよね。
卵が並べてある空間。
よせばいいのに、近寄ってしまう……。
そして中で動いてる!
手を伸ばして中を見ようとした瞬間…………餌食に。
中盤
顔に張り付いた“ヤツ”を取るために手術。
フェイスハガー、本当に完璧菜形をしていますよね。気味悪すぎですよ。
ヤツの血が強い酸。どんどん床を溶かしてく。下の階に降りて確認するっていうのが、個人的に良かった演出です。
フェイスハガー、まさかの逃走。
この「どこにいるか分からない恐怖」ってやばい。研究室内を探すときの緊張感がヤバいですね。
ポトッと上から落ちてきた時の恐怖感…………怖すぎですよ。
そうこうしている内に、ケイン起きた!
良かった、無事だったんだね!
楽しく食事かと思ったら、急にもがき出す。そして、ついに腹の中から赤ちゃんが生まれる。
船内捜索。
やっぱり1発目は猫に騙されるか。どこかで出てくるとは思ったけど、ここで船員を騙すんですね(笑)
脱皮した皮。この「そこに居た痕跡」っていうのは意外と怖いものですよね〜。
それにしても、エイリアンってそんなに早く成長するんだ……。
船内のAI?質問回答?マニュアル?に質問。
その後、まさかの科学担当がロボット、アンドロイドだったことが判明。やばい、めちゃくちゃ超展開。こりゃ驚きますわ。
もちろん、そのビジュアルも気持ち悪いです(笑)
後半
船の自爆を決意し、3人はそれぞれ準備に取り掛かる。
…………がしかし、船内に響き渡る悲鳴。この広い船内に響くっていうのが、また恐怖を煽りますよね〜。
2人とも殺される。
残るはただ一人。
起爆装置のスイッチを入れ、脱出ポッドに向かうも、通路にはエイリアン。
がしかし、停止をするには時間が経過しすぎてた。
意を決してポッドへ。
船の自動爆発のシーン。
なんだか、ここだけ妙にSFというか、作り物っぽくて残念。
助かったと思ったのに………なんで脱出ポッド内にオマエがいるんだよ!
配線に紛れるなんて………。
この、ハッピーエンドに見せかけてのバッドエンド的な展開は、今でこそよくある展開ですが、当時は衝撃でしょうね。
最後は、無事、エイリアンを船外に追い出す事ができ、ハッピーエンド!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!