2018.3.18読了
前々から読みたいと思っていて、今回人気ゲーム『Fate』に触発される形で『アーサー王物語』を読みました!!
『アーサー王物語』概要
アーサー王伝説について
「過去の王にして未来の王」であるアーサー王は世界中の多くの人がその名前や内容の一部などを聞いたことが合ったり、知っていたりすると思います。その立ち位置はあらゆるファンタジーの源となっていると言っても過言でないかもそれないのです!
(Boys King Arthur by N.C.Wyeth)
私が読んだ翻訳本のホームページに説明があったので引用しておきます。
魔剣エクスカリバー、円卓の騎士、魔術師マーリン、トリスタンとイゾルデ、聖杯探求……あらゆる英雄譚、恋愛譚、奇蹟譚の伝承が詰まったファンタジーの源泉である「アーサー王伝説」。
そして、もう少し詳しいのが、
円卓の騎士───鎧兜で武装し馬を進める騎士たち。槍や剣で突き合う馬上槍試合ジャスティングは、今もヨーロッパにゲームとして残り中世を偲ばせる。
アーサー王の宮廷の騎士たちが冒険に出かけた聖杯探求の旅、アーサー王の手にある魔剣、エクスカリバー、魔法使いマーリンと湖の妖精の愛憎の葛藤、騎士ラーンスロットと王妃グイネヴィアの愛、アーサー王との三角関係、若き騎士トリストラムと美しいイソルテの許されざる恋、恋愛物語、悲劇、戦いの物語、英雄伝、超自然の不思議物語——このアーサー王物語のなかには、現代に流行しているファンタジーもの『ハリー・ポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』などの源が全部入っている。
そんな感じで、「アーサー王伝説」って凄いんですよ(笑)
具体的な内容についてはここでも、以降でもあまり触れないので、知りたい方はWikipediaなどを読むことをオススメします。
そして、次でも触れますが、「アーサー王伝説」ってたくさんあるんですよ。1冊の書物があるわけではなくて、英国やフランスを始めとした欧州各地に伝わる伝説や伝承が沢山あるんですよ。
だから、物語によっては内容や設定が違ったり。まぁ、これは昔話ならよくあることですよね(笑)
そんな散在するお話を1つの長編物語にまとめ上げた人物がトマス・マロリーです。彼が世に散る「アーサー王伝説」を全21巻・全503章の壮大な物語として編纂し、『アーサー王の死 (Le Morte D’Arthur)』として出版されたのがキャクストン版と呼ばれる、世界で最も有名な本なのです。
『アーサー王物語』について
今回私が読んだのはトマス・マロリーによる『アーサー王の死』を井村君江氏が日本語訳して筑摩書房から出版されている『アーサー王物語』です……………そう、先ほど紹介した「アーサー王伝説」の最も有名な物語作品です!!
この本がどういう立ち位置にあるのか、それから凄さ(?)をここで書いておこうと思います。これもまた、公式の説明を引用する形になりますが。
1. 「アーサー王伝説」の完訳版!
ファンタジーの源泉である「アーサー王伝説」。抄訳、再話、翻案、解説書の類は多いが、本書は、それらの元となったオリジナル原典を、序文まで含めて全訳し紹介する、本邦初の〈完訳版〉。
2. 完訳版の原点は!
原典とは、今から500有余年前の1485年、「アーサー王伝説」として初めて一書にまとめられ、刊行されたキャクストン版:トマス・マロリー(Thomas Malory)著『Le Morte D’Arthur』全21巻。この長大な原典を全5分冊にしてお贈りする。
3. 日本語版の訳者は!
翻訳は、永年イギリスの妖精物語やアーサー王伝説の研究・翻訳・紹介に尽力されてきた井村君江氏個人による全訳。
4. 挿絵もすごい!
ビアズレーによる華麗な挿絵。19世紀末の挿絵画家として有名なビアズレーは「アーサー王物語」にいたく想像力を刺激され、原典全21巻の本文をデザインするととともに、各巻に挿絵、カットを施した。総数500余点。本書はそのすべてを収録し、ビアズレーの造本デザインを生かすよう努めた。ビアズレー・ファン必携!
内容&感想
各巻の内容
一応、各巻の簡単な内容紹介をしておきます。
内容については巻末の内容紹介・キャクストンによる序文から引用します。
第1巻
・原書1~6巻
・334ページ
アーサー王の誕生。
魔剣エクスカリバーを手に世界を制覇。
グィネヴィアと結婚、円卓を創設。
魔法使いマーリンの運命。
ラーンスロット卿の冒険。
第1巻は、ユーサー・ドラゴンが、気高い征服王アーサー王をもうけた経緯を、28章で扱う。
第2巻は、高貴な騎士ベイリンを、19章で扱う。
第3巻は、アーサー王とグィネヴィア王妃の結婚やその他のことを、15章で扱う。
第4章は、マーリンがうつつを抜かしたこと、アーサー王が挑戦した戦のことを、29章で扱う。
第5巻は、ローマ皇帝ルーシャスをアーサー王が征服したことを、12章で扱う。
第6巻は、ラーンスロット卿とライオネル卿の波乱に富む冒険の数々を、18章で扱う。
(巻数は原書)
T.マロリー『アーサー王物語 Ⅰ』
アーサー王の生誕、聖剣エクスカリバーの話、円卓の騎士の任命、ブリテン攻防戦、ローマ皇帝との戦争などが記される。
聖剣や魔術・妖術の描写がサラッと簡素で残念…。
一方、騎士の一騎討ちは戦い方など痛々しく描かれてて、「騎士」を重視してると分かります! pic.twitter.com/C908P0k2PP
— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年3月9日
第2巻
・原書7~9巻
・429ページ
ボーメイン卿の冒険。
トリストラム卿の誕生とイソードと恋。
ランスロット卿との友情。
ラ・コート・マル・タイユ卿の冒険の数々。
第7巻は、ケイ卿にボーメインと名づけられた高貴な騎士ガレス卿を、36章で扱う。
第8巻は、気高い騎士トリストラム卿の誕生とその事績を、41章で扱う。
第9巻は、ケイ卿、ラ・コート・マル・タイユ卿、それにトリストラム卿について、44章で扱う。
(巻数は原書)
T.マロリー『アーサー王物語 Ⅱ 』
3人の騎士が主軸。
◆「ボーマン(=美しい手)」の渾名のガレス卿の冒険。
◆気高き騎士トリスタン卿の誕生と功績。
◆「ラ・コート・マル・タイユ(=不格好なコート)」の渾名のブルーノー卿の活躍。騎士の冒険譚は格好良いけど、内容に“ひねり”が無くてつまらない! pic.twitter.com/ghBHJxNhCw
— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年3月13日
第3巻
・原書10巻
・333ページ
トリストラム卿と美しきイソードの愛の逃避行。
円卓の騎士たちが多くの馬上槍試合を行ったこと。
湖の妖精モルガン・ル・フェの悪計。
第10巻は、トリストラム卿の波乱に富む冒険を、88章で扱う。
(巻数は原書)
T.マロリー『アーサー王物語 Ⅲ 』
馬上槍試合、美しきイソードへの愛、悪しきマーク王の策略など、トリスタン卿の波乱に富む冒険を描く第10巻88章。
トリスタン卿を主軸とした物語となり、登場騎士は多いけど主役がハッキリしてて読みやすかったです。
トリスタン卿、評判通りの素晴らしい騎士! pic.twitter.com/9fljYXp7Li
— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年3月15日
第4巻
・原書11~17
・338ページ
ラーンスロット卿の狂気。
その子ガラハットの登場。
パーシヴァル卿らをはじめアーサー王と円卓の騎士が参加した「聖杯探求」の物語。
第11巻は、ラーンスロット卿とガラハット卿について扱う。
第12巻は、ラーンスロット卿とその狂気について、14章で扱う。
第13巻は、ガラハット卿が初めてアーサー王の宮廷に来たことと、聖杯探求が始まった経緯について、20章で扱う。
第14巻は、聖杯探求について、10章で扱う。
第15巻は、ラーンスロット卿について、6章で扱う。
第16巻は、ボース卿との弟ライオネル卿について、17章で扱う。
第17巻は、聖杯探求について、23章で扱う。
(巻数は原書)
T.マロリー『アーサー王物語 Ⅳ 』
ラーンスロット卿の狂気とガラハッド卿の誕生について。
そして、円卓の騎士による聖杯探求について。聖杯探求がメインなので読んでいて楽しかったし、ファンタジー色強くて面白いです!
また、必然的にキリスト教が色濃く反映されていました。 pic.twitter.com/SCC0zPyI2h— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年3月17日
第5巻
・原書18~21巻
・334ページ
アーサー王の最期。
ラーンスロット卿が王の死の仇に報いるために来たこと。
ラーンスロット卿とグィネヴィア王妃の、この世の別れ。
第18巻は、ラーンスロット卿と王妃の関係について、25章で扱う。
第19巻は、グィネヴィア王妃とラーンスロット卿について、13章で扱う。
第20巻は、アーサー王の凄惨な最期について、22章で扱う。
第21章は、アーサー王の最後の別れと、ラーンスロット卿がアーサー王の死に仇に報いるために来たことを、13章で扱う。
(巻数は原書)
T.マロリー『アーサー王物語 Ⅴ 』
ラーンスロット卿とグィネヴィア王妃の愛について。
またモードレッド卿による裏切りと、アーサー王・円卓の騎士の最期について。アーサー王と騎士たちの物語もついに終幕を迎えました。
ここまでの誉れ高き騎士像から一転した姿が描かれ、残念に感じました。 pic.twitter.com/f7LepNurJ3— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年3月18日
物語を読んだ感想
ということで、世界的な英雄王、過去の王にして未来の王「アーサー王」と円卓の騎士たちの活躍を記した『アーサー王物語』を読みました!
ここまで説明的な部分が長くなりましたが、ここで簡単な感想を書いて置こうと思います。
読んでみた第一印象的な感想としては長い・難しい・面白い・読みやすいの四拍子ですかね。
まず長い。
まぁ、そのまま文字通り長いです。普通の小説とかに比べたら本も分厚いし。でもこれって他の伝説とか叙事詩のような昔の物語ってどれも長いから当たり前(?)なんですけどね。
でも、難しっくても読みやすい!
これは翻訳した井村君江氏の功績だと思います。というのも、文章が現代的な口語訳なんですよ。だから普通にファンタジー小説を読んでいるような感覚でスラスラと台詞とか読めるので、楽です! こういう古い物語は文語訳が多いイメージなので助かりました!
それから難しいってこと。
書いたように文章は全然難しくないんですよ。なにが難しいって、登場人物ですね。とにかく多い! 何十人もの人物が登場するけど、その人物について詳しくかかれないから頭のなかでイメージが出来ないから難しく感じます。(後で詳しく)
最後、面白い!!
色々書きましたが、やっぱり面白いですよ。騎士たちの格好いい姿、純粋なる愛、激しい戦い、そして聖杯探求や竜退治のようなファンタジー要素。まるで長い映画を観ているような、本当に沢山の要素が詰まっていて面白かったです!
「アーサー王伝説」って色々な逸話や伝説がありますよね。聖剣や聖杯の話し、竜や巨人退治、その他妖精や精霊の登場などなどと有名なエピソードが盛りだくさんです。
私ももちろん知っているし、今回は曖昧にしか知らない伝説をしっかり読むことができると楽しみにしていました。
しかし、全ての逸話や伝説が今回読んだマロリー編纂の『アーサー王物語』に含まれているわけではなく、かなりガッカリ残念でした。
というのも、「アーサー王伝説」は各地で様々に語られたり、後世で脚色されたりと色々と変わったりしているから、有名な伝説は後から付け足されたという事が多いようです。
(Excalibur by Melody Leach)
読んで感じたのは、「騎士道」というのを中心にしているんだなぁ~と思いました。
まぁ、物語自体が騎士たちが主役だから当たり前なんですが、それにしても、脇道にそれたりせずに騎士道だけを描いていましたね。
特に忠義や恩という点が常につきまとっていて、登場する騎士たちの行動原理の半分以上がこの「忠義や恩」でした。
主である王への忠義、命を助けてもらった恩など。騎士として守るべき信条の主要な部分でしょうから、そこが大きく描かれるのは当然なんでしょうけど。
もう1つ、騎士の行動原理として描かれていたのが冒険や愛。
騎士の目的にあるのは手柄や名声を高めて名誉を勝ち取ること。そのために危険な冒険や聖杯探求に出かける訳です。また、恋した乙女のために馬上槍試合で勝利を勝ち取るのも大きな目的として描かれていました。
(A Knight In Shining Armor by Tom Shropshire)
感想も長くなってきたのでここらへんで一旦区切りを。最後の感想は、「微妙」といったところでしょうか。
というのも、『アーサー王物語』って色々と微妙な部分が多いように感じました。まずは褒め言葉です。とにかく最上級が多いから、本当に1番が誰なのかよく分かりません………(笑)
一人に「史上最高の騎士」と褒めたかと思えば、別の人には「この世で最も強い騎士」と讃えたり。「誰も勝てない騎士」や「負け知らずの騎士」、「素晴らしい騎士」などとにかく褒めまくる!!!
ただ、これは話す際に相手の騎士や話題に登った騎士を讃えるだけであって、実際に最強の騎士とされているのはラーンスロット卿だと感じました。
もう一つ微妙な部分は、物語の構成が同じなんですよ。主人公の騎士は変わっても、冒険に行く動機やその冒険の内容、試合の場面や勝ち負けなど同じような展開や構成ばかりだから、少々つまらなく感じてしまいました。
読んでみての不満
不満なんて偉そうに書きましたが、先ほどの感想の中にあった「難しい」の詳しい中身だと思っていただければ。簡単に4つにまとめてみました。
『アーサー王物語』はとにかく登場人物が多いです! ただ、国王であるアーサー王の誕生から死までの一生を追いながら国の盛衰や騎士たちの活躍を描く年代記的な作品ですから、登場する人物が多いのは当然のことなのかも知れませんけどね。
それでも、主要人物は十数人ですが、その周りを取り囲む人数が半端じゃなくて、名前の羅列とかあって全員覚えるとか無理!!
沢山出てくる登場人物。そんな騎士たちの血が繋がっていて、家族や親族、甥や伯父、養子、さらには一門や一族など関係を絡めてくるから、「◯◯の弟の…….」と言われても家族構成が頭に浮かんでこないんですよ(笑)
この事を知り合いに話したら、「確かにそうかもね~~。だって源氏物語もそうだし」と言われて納得。現実で言えばハプスブルク家とかも血脈が長いですからね。
これは完全に悪口なんですが………..(笑)
『アーサー王物語』に登場するのってほとんどが王・騎士・王妃/乙女なんですよ。そりゃ騎士物語とか宮廷物語なんで当たり前なんですが、皆んな騎士だから少しつまらないというか。
別に違和感とか感じないし、良いんですけど、ちょっと気になったのでね。
これが1番の問題ですよ!!!
キャラクター要素が少ないんですよ。映画や小説のように顔や身体の特徴、ひとりひとりの個性や性格があまり書いていないし、騎士が着る甲冑の模様や紋章といった部分がほとんど描かれません。
だから、頭の中でイメージにしたり脳内映像として読み進めるのが難しいから大変でした。もう少しキャラ立てしてくれるとありがたかったんですがね(笑)
イメージとの差異
これまで私が持っていた「アーサー王伝説」に対するイメージと、実際に『アーサー王物語』を読んでみて知ったイメージとの違いです。
聖杯
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私が持っていた「聖杯」とか「聖杯探求」のイメージって、『たった1つ唯一無二の聖杯を求めて騎士が冒険する』というものでした。数々の苦難を乗り越えた先に聖なる杯が出現る厳かさがあるのかなぁ~って。
あと、『一つだけなんでも願いを叶えてくれる』ような魔法の力があるのかなぁ~と思っていました。
⇩
リアル
で、実際に読んでみると、そこまで厳かさは無いというか。何回か騎士たちの前に出現するんですよね。だからレアリティの印象が薄れてしまいました。
あと、聖杯の効果って普通の回復アイテムなんですよ。だから余計に残念に感じてしまいましたね。
アーサー王
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皆んながあれほど褒め称える王様なんだから、よっぽどの素晴らしい功績が描かれているんだろうな~と期待していましたね。だって、どんなゲームでも主人公級だし、伝説は数知れずじゃないですか。
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リアル
まあまあまあ。確かにアーサー王の功績は書かれていたんですが、少ない!! 長い『アーサー王物語』のなかでアーサー王が登場するのは最初と最後だけ。
功績で言ったら「エクスカリバーGET→円卓の騎士を創設→イングランド統一→ローマ皇帝撃破→死亡」って感じですか(笑)
聖杯探求は正確に言うとアーサー王が指示したとは少し違うし、ラーンスロット卿などの騎士たちの活躍のほうが多く描かれていました。
マーリン
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『ハリー・ポッター』のダンブルドア校長と、『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフを合わせたような、叡智に満ちて魔法に秀でた最高の魔法使いだと思っていました。
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リアル
『アーサー王物語』で描かれている姿は少し違いましたね。予言や助言でアーサー王を助けたり、変身したりしますがそれ以上のことはしません。物語の狂言回し的な、全部を知っている人物という立ち位置という印象でした。
聖剣
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聖剣や魔剣は、ゲームや映画で沢山登場するように、格好良くて、人智離れした能力を発揮するシーンが描かれていると思っていました。
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リアル
そんなイメージは幻想ですね。それらは後世の創作やそれこそゲームとかで加筆されていったもので、『アーサー王物語』を始めとする初期作品にはほとんど登場しません。
また、それっぽい武器は登場しても名前が書かれなかったり、ただの普通の剣だったり。(まぁ、伝説って後から広がるものですよね。)
円卓の騎士
イメージ
アーサー王直々に選びぬいた精鋭さんたちで、12人の騎士たちだと思っていました。
⇩
リアル
皆さん、間違えです。円卓の騎士の人数は150人です!! アーサー王は優しいから、どんどんと円卓に叙していくんですよ……..。
『アーサー王物語』の中では150人とありましたが諸説あるようです。騎士の中でもトップを円卓の騎士と呼んだり、イエスの使徒にならって12人にしたり。
思わぬ出会い
実は、今回読んだ筑摩書房の『アーサー王物語』。訳者は井村君江氏で、挿絵はオーブリー・ビアズリー。そんな2人ですが、実は以前行った美術展で出会っていたんです!!
世間は狭いというか、美術の世界は繋がっているというか。これに気がついた時はとても嬉しかったです!!
井村君江氏
オーブリー・ビアズリー
「アーサー王伝説」と『Fate』
前々から気になっていたとはいえ、今回『アーサー王物語』を読んだ大きなきっかけはこの『Fate』でした。
備忘録的な感じで書いておきます。
舞台は海と山に囲まれた都市・冬木市。
そこで行われる、ある一つの儀式。手にした者の願いを叶えるという聖杯を実現させる為、聖杯に選ばれた七人の魔術師に、聖杯が選んだ七騎の使い魔を与える。
騎士 ”セイバー”
槍兵 ”ランサー”
弓兵 ”アーチャー”
騎兵 ”ライダー”
魔術師 “キャスター”
暗殺者 “アサシン”
狂戦士 “バーサーカー”マスターは七つの役割を被った使い魔一人と契約し、七組は、聖杯を求め、最後の一組となるまで殺し合いを繰り広げる。
その名は「聖杯戦争」。
(公式サイトより)
『 Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』PV
ご存知の通り、『Fate』シリーズには沢山の「アーサー王伝説」から召喚されてきたサーヴァントがいて、やっぱり主役や主役級の活躍をしているキャラたちが多いです。
1番はやはり沢山のサーヴァントが共演する『Fate/Grand Order』の第六章「神聖円卓領域キャメロット」なのでしょうか。(プレイしてないから分からないんですが………泣)
Chapter 6 Knights of the Round Table#FateGO #FGO pic.twitter.com/yic5r1mDiI
— lack (@lalalalack) 2017年7月15日
TV-CM 第6弾
で、前置きが長くなりましたが、『Fate』に触発されて読んだわけですよ。原典とも呼べるべき「アーサー王伝説」についての本を読んで思ったのは、『Fate』が本当に考えられて作られているということでした。
キャラクターの性格や行動・台詞、アニメの演出など一つ一つが本当に練られていると感じました。元となる物語(今回なら「アーサー王伝説」)をしっかりと反映して宝具や戦い方を描いたり、キャラ同士の因縁関係も原典に従っていたりと、細かいところまで用いていて凄いと思いました!!
TVアニメ「Fate/Zero」のEDでセイバーが槍で敵を突き刺しているカットは、アーサー王伝説におけるカムランの戦いでモルドレッドにとどめを刺す場面なのよ。アーサー・ラッカムが描いた絵(右)がモチーフかしら。 pic.twitter.com/19HsSt6pSO
— パロディたんbot (@ParodyBot) 2017年8月14日
逆に、読みながら『Fate』の内容を頭に浮かべたりも出来ました。宝具の名前の意味や、戦闘の際のスキルなど。
何度も繰り返しになりますが、本当によく出来ているコンテンツですよ!!!
そう、買ったアニメのガイドブックや、ゲームプレイしてないのに買った「Fate material」がここで役に立ちました!!
とりあえず「アーサー王伝説」に関するキャラの部分を読みましたが、解説に書いてあることがスラスラと頭に入ってきます! マジで、『Fate』って凄いコンテンツ!!
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!