イリヤ・クブシノブさんの個展『ViViD』を観てきました!
本当に大好きなイラストレーターさんで、とても楽しみにしていました。その期待を何倍にも、何十倍にも高めたような、とにかく素晴らしい作品と、素晴らしい展示が最高でした!
何と言うか、凄さが凄い。今年2019年に観た展覧会の中でも、ベスト10の上位に余裕で入るような、とにかく最高でした!
会場はサブカルの聖地・秋葉原から歩いて10分程の「アーツ千代田3331」。廃校をリノベーションしたギャラリーで、私が好きな場所の1つです!
2019年11月27日訪問
『VIVID』
Ilya Kuvshinov Works Exhibition
【一言】
大好きなイラストレーター:イリヤ・クブシノブさんの個展!
カラーもメイクもファッションも、艷やかで色っぽく大人っぽい女性を描いたイラストが本当に綺麗で素敵で最高です!
素晴らしい展覧会で、真っ白な壁に並べられた四角い鮮やかなイラストに囲まれる感覚が気持ちよかったです!
【Twitter140文字感想】
【 #ViViD 】
イリヤ・クブシノブさんの個展。
四角く単色の背景の肖像は、
《魅力》という言葉が似合う!口紅を塗った艶やかな唇。
化粧。眼鏡。チョーカー。
思わせぶりな視線、表情、仕草。
可愛く、大人っぽく、色っぽい!ネオン&ビビッドカラーの光が揺れ溶け合う感覚、大好き!#イリヤ展 pic.twitter.com/Dy5kHtuAnz
— ArA-1 (@1_ARA_1) 2019年11月27日
- 展覧会&作家紹介
- 展覧会の感想 Part.1
- イラストの感想
- 展覧会の感想 Part.2
- 展覧会の紹介と写真
- From Russia to Japan
- Looking at the Japanese Landscape through Ilya’sDrawings
- Love for Japan
- Where All the Works are Born
- Ilya’s Studio
- At the Fine Arts Academy and Before It
- “GHOST IN THE SHELL”
- “Birthday Wonderland”: An Animation Challenge
- Fan Interaction: Draw Me!
- おわり
展覧会&作家紹介
展覧会『ViVID』
SNSを中心にイラストを発信し続け、今やInstagramで170万人を超えるフォロワーを持つイリヤ・クブシノブ(ILYA KUVSHINOV)。
世界的な人気を誇るイラストレーターの個展が2019年11月、ついに開催!
日本の漫画やアニメに出会った日から、現在までの創作活動のクロニクルに加えて彼のイラストが持つ魅力や彼自身の背景に触れることのできる展覧会。
公式サイト
会場:3331 Arts Chiyoda
会期:2019年11月15日~2019年12月1日
料金:1,200円
主催:大日本印刷株式会社
公式サイト:こちら
Ilya Kuvshinov
イリヤ・クブシノブ Ilya Kuvshinoy
ロシア出身、日本在住のイラストレーター。
モスクワの美術学院でデッサンなどを学ぶ。
ゲーム会社でデジタルイラストを修得し、その後モーションコミック の監督として働く。
2014年から活動拠点を日本に移し、フリーランスで活動を開始。
2016年に初画集『MOMENTARY』(パイ インターナショナル)を 発売。
2017年から日本のアニメ業界に参加し、映画「バースデー・ワンダー ランド」、2020年にNetflixにて全世界独占配信される新作アニメ 「攻殻機動隊 SAC_2045」のキャラクターデザインなどを担当。
展覧会キャプションより
展覧会の感想 Part.1
展示された作品は400点以上。
膨大な作品の展示が素晴らしかったです!
真っ白な壁の空間に、四角い作品が並びます。
広い壁の中央に作品が一列に並び、壁の上下や会場全体の空間の使い方にとても「余裕」や「余白」があって、たくさんの作品が綺麗に展示されていました。カラフルなイラストが映えるし、気持ち的にもゆっくり観れました。
「Instagramみたいだな」と思いました。
イリヤさんはインスタに作品を投稿するアーティストです。なので、真っ白な背景に正方形の鮮やかなイラストがん並んでいるというのは、まさにインスタのような印象を受けました!
ちなみに。
広い会場は、私独り占めでした!
平日の水曜日、しかも雨天の15:00頃に足を運んだので、他のお客さんはほ一人っもおらず、1時間くらいほぼ一人で作品を味わい、空間を楽しめたのがまた最高でした!
ゆっくり気兼ねなく観られるし、写真も撮り放題だし、行ったり戻ったりも自由にできたし、とてもラッキーでした!
イリヤさんの活躍の舞台はデジタルの世界。
365日毎日イラストをSNSにアップするアーティストとしても有名ですし、アニメ等に携わるという点でも、鑑賞者の手に届く時点ではデジタルですね。
やっぱり、「印刷した作品はいい!」
イラストレーターさんや絵師さんの展覧会では毎回言っていますが、デジタルな作品をあえてアナログで観るというのが本当に大好きです。「観る」ということをより意識するというか、じっくりと作品に向き合おうと背筋が伸びます。
それに、普段はネットを介して、画面を通してして観ている作品が、形あるものとして目の前にあるというのも特別で大切な感じがして嬉しいですしね!
イラストの感想
もう本当に、イリヤ・クブシノブさんのイラストは最高で完璧で綺麗で可愛くて格好良くてお洒落で素敵で超大好きです!
今回、展覧会として、改めて作品をじっくりと観る機会を得て、より一層今まで以上にイリヤさんの作品が好きになりました!
単色で塗られた四角形。
正方形や長方形の中のキャラクター。
彼女たちを描いたイラストには「魅力」という言葉がぴったりと当てはまり、どんな褒め言葉よりも似合うワードだと感じました。
キャラクターの魅力。
イリヤさんの作品、特に女の人を描いた作品から感じる印象がとても面白いです。というのも、大人っぽくて、色っぽくて、艶っぽくて、でもどこか幼い雰囲気を残していて。キュートだけどエロい。
「花」とかを観ている感覚に近いのかも。
色が綺麗でとても可愛いと同時に、芳醇な匂いとか花言葉とかはどこか大人っぽくて、(興奮はしない)官能的なセクシーさも持っているような。(感覚は近いけど、説明が難しいな……….)
メイクとファッションの魅力。
女性たちを魅力的にしているのは、このメイクとファッションだと思います!しかもこれは、印刷されたことで近くで細部まで見れるようになったことで、よりその魅力が強くなっているような気がします!
メイク。
表情の印象づけるアイブロウ
流れるようなアイライン
太く印象的な存在感ある睫毛
大きな目とカラフルな瞳
ほのかなに塗られた口紅
グロスの艷やかな唇
ほんのり赤みがかるチーク
鼻のラインが綺麗なノーズシャドウ
大人な雰囲気のヌーディーメイク
ファッション。
白い首に映える黒いチョーカー
お洒落な枠の広い眼鏡
耳に下がる小さなイヤリング
カチューシャ、手袋、帽子
シンプルで可愛らしい洋服
頭の後ろを彩るカラフルな傘
パッと見て飛び込んでいくる「大人っぽくて、色っぽくて、艶っぽくて、幼い」印象を醸し出している女性たちのメイクとファッションがとても素敵で、いつまでも眺めていたいと、そう思いました!
表情と仕草と視線の魅力。
四角い枠の中い描かれたキャラクターたちが見せる仕草や表情が、とても魅力的でドキッと胸が揺れそうなほど! 受け取る感情的な情報の量が凄くて、想像と妄想が広がっていく感じがします!
彼女が振り向き揺れる髪
思わせぶりな視線を投げる彼女
無邪気な満面の笑みを見せる彼女
「退屈~っ」と言わんばかりの頬杖
「写真撮って!」とおどけた様子
さり気なく髪に伸びる細い手
じっとこちらを見つめる瞳
スッとポーズを決める佇まい
妄想がはかどります(笑)
イラスト1枚1枚に台詞とか付けていきたいくらいに、表情が豊かで仕草に胸がときめきます。不思議とマイナスな感情が浮かんでこないのが好きです!
色と光の魅力。
イラストを描く色使いと、キャラクターを照らす光の感じがとても綺麗です。特に人物の輪郭や背景の部分が印象的でした!
パステルとネオンとビビッド。
柔らかい人間味ある優しい色で塗られた女性たちは皆んなとても美しくて、抱きしめたくなるような愛しさがこみ上げてきます。
そんな人物にライトを当てるのが、ネオンカラーのような光です。表情の濃淡や影を透かすように照らす蛍光色の入った光が綺麗です! ネオンというと人工的なイメージが強いですが、イリヤさんのイラストの光は、とても自然光に近い感覚がします。
さらに、ところどころにあるビビッドな色、背景の濃く塗られた色がインパクトを与えています。柔らかい印象の中に「格好良さ」のようなものがあり、引き締まるというか、クールに見えます!
静止画なのに感じる”ゆらぎ”のような光。
これは、印刷されたイラストをじっくりと観て気がついたところです。
キャラクターの輪郭をなぞるように、カラーの入った色が塗られています。これが、光のゆらぎのような、少しぼやけるような、そんな印象を生みました。
より自然で柔らかい雰囲気を醸し出していると思います!それに、どんな色が重ねられているのか、じっくり眺めるのも楽しかったです!
展覧会の感想 Part.2
そんな素敵で素晴らしいイラストを堪能することが出来た、今回の展覧会『ViViD』が本当に最高でした!
そして、本展ではイリヤさんの創作活動の原点から学生時代、さらにはワークスタイルまでもが展示してあって、とにかく凄かったです…..!!!!
この『ViViD』は、イリヤさんの創作・制作活動の足跡と変遷を辿る展覧会でもありました。
何にインスピレーションを受けて、どのようなイラストを描き、なぜSNSへの投稿をするのか。日本カルチャー愛はどこからきたのか、ファンとの交流の姿はどのようなものなのか、そもそも好きなものは何なのか….等々。
西洋美術や日本美術の展覧会と違って、本展で印象的だったのは、イリヤさん本人のコメントが至るところにあったことです。
普段はInstagramやTwitterを通してでしか見られないイリヤさんの姿を、自身の言葉と作品で内側から少しだけ知れたような、そんなイメージを抱きました。
何度も書くようになりますが、本当に素晴らしくて素敵な展覧会でした! 行って良かったし、ぜひもう一度行きたいと心の底から思います!
感動したのは、「攻殻機動隊」です。
冗談抜でも大袈裟でもなんでもなく、本当に感動級の衝撃というか、印象がもの凄かったです。
イリヤさんが日本カルチャー好きなことも、『攻殻機動隊』が創作の最初のキッカケだということは知っていました。
なので、今回Netflixでの新作『攻殻機動隊 SAC_2045』のキャラデザを担当されると聞いたときは本当に嬉しかったです!
そんな『攻殻機動隊』との関係が、本展でも紹介されていましたが、そのキャプションが凄く感動的というか、綺麗なお話で、とても印象的でした! 6歳の出逢いから脈々と繋がって、ついに”本物”に携わるという、凄いな、とただただ思うばかりです。(下の展覧会紹介の部分に掲載してあります)
日本カルチャーを愛するイリヤさん。
彼の実際の制作活動を行う自室のスタジオの一部が再現されていましたが、それがまたいい雰囲気の机と周辺で、憧れます!
壁にかかった『AKIRA』のポスターに、棚に詰め込まれたアニメの資料やイラストレーターの作品集など、サブカルチャーをギュッと詰め込んだような羨ましい棚でした!
すしおさんや寺田克也さんの作品集等、かなり最近出版されたものがあって驚いたし、私自身が購入したことある作品集等もおいてあって、親近感みたいなものを覚えて嬉しかったです!
また、イリヤさんはモスクワの美術学院で建築を勉強されていました。その当時の資料やデッサンもコメント付きで展示してありました!
ルネサンスの画家でも、現代のイラストレーターでも、綺麗な絵を描く人は、その下地となる絵の勉強をちゃんとしているし、やっぱりデッサンとか上手だな~と素人ながら思いました。
同時に、イリヤさんが『イエスタデイをうたって』をリスペクトして制作した同人短編アニメの絵コンテ等資料やアニメーションそのものが上映されていて、本当に貴重なものを見せていただきました!
日本カルチャーに憧れて、アニメーションを手掛けたいと願ったイリヤさんが初めて携わったのが、2019年に公開された原恵一監督の『バースデー・ワンダーランド』でした。
私も劇場に観に行きましたが、鮮やかな色使いとファンタジーな物語が、童心を呼び起こすような素敵な作品でした!
そんな作品にキャラクター・デザインとして参加されたイリヤさん。
しかし、活動の幅はそれ以上で、劇中での世界観デザインやコンセプトアート等も一部手がけられました。
美術学院で建築を学んだことが、こうして活きてくるのだと、とても感心?感激?感動?しました!!
感想はこのくらいにして。
以降は、私が展覧会で撮影した350枚超えの写真をただひたすらに掲載しながら、展覧会の紹介をしていく形になります。
ブログが重くなってしまうかもしれませんが、ゴメンナサイ(笑)
展覧会の紹介と写真
展覧会の紹介と写真です。
やっぱり、自分の目で見たイラストと、写真とでは色味とか雰囲気が全然違うので、ぜひイリヤさんのInstagram等をご覧ください!
あいさつ
Forward
この度は『VIVID』Ilya Kuvshinov Works Exhibitionにお越し いただき誠にありがとうございます。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS)を中心に作品を発信し続け、今や世界中に多くのファンをもつ新進気鋭のイラストレーター、 イリヤ・クブシノブ。本展では、彼の400点以上におよぶイラストレー ション作品を一挙に公開します。彼が日々大切に作りあげてきたイラ ストの数々を、スマートフォンやタブレット画面の中からここ3331 Arts Chiyodaというスペースへ移すことでいつもと少し違った形で楽しんでいただけると思います。
どこからインスピレーションを得て、吸収し、イラストへと物語を吹き 込んでいるのか、イラストに向き合う彼の想いを感じ取ることのできる 空間になるようスタッフー同企画して参りました。様々な作品に触れ、 憧れ、日本に活動拠点を移した彼がいま何を想い、何を描くのか。 過去から現在までの軌跡を辿り、彼の作品の持つ魅力がより多くの 方に伝わりますように願っております。
最後になりますが、本展の開催にあたり、企画協力・監修いただき ましたザ・ギャミン・スタジオズ株式会社様をはじめ、ご支援いた だきました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。2019年11月
主催:大日本印刷株式会社展覧会キャプションより
Message
絵を描くことは私の人生の中でも最も大きな要素であり、私の仕事、趣味、そして夢中にさせてくれるものです。
この機会にこれを皆様と共有できることを光栄に思います。
この展示会ではいかにしてすべて始まったのか、どのような変遷を経て現在の形になったのか、そしてこれからの方向性を垣間見ることができます。 そして何よりも、私が存在し、生き続けるためのインスピレーションをビビッドに表現した、私の目から見える世界を純粋に楽しんでいただけ
ればと思います。イリヤ・クブシノブ
展覧会キャプションより
From Russia to Japan
ロシアから日本へ
モスクワの美術学院を卒業してからは、大学で建築を学びながら、大好きなゲームを自分でも作りたいと思いゲーム会社で働き始めます。当時は MMORPG に登場するキャラクターの髪型、服装、武器などのデザインを行っていました。画面の中に何が必要で何が足りないのかを理論的に考え、 デザインとしてどう落とし込んでいくのかを学びながらも、「ストーリーの ある作品に携わりたい」という気持ちが徐々に強くなっていきました。 その後、モーションコミックを制作する会社へと転職をし、念願であったストーリーのある作品作りを手がける監督として絵コンテやデザインを担うようになります。自身でも初めての監督を務めるにあたり、これまで学んでこなかった演出や絵コンテ、解剖学、色の基礎について独学で勉強する苦労もありました。モーションコミックの制作を終え、同じ会社でソーシャルゲームに携わるもロシアでは自身のやりたい仕事をすることが難しいと感じ、 フリーランスとして日本へ活躍の場を移すことになります。
展覧会キャプションより
Instagram: Ilya’s Prominent Stage
活躍の場<Instagram>
イリヤは365日イラストを公開するイラストレーターとしても注目されていますが、その原点はInstagramにアップした映画「レオン」のファンアートに寄せられた反響でした。自身の好きな作品たちのファンアートを投稿する中で、イラストを見てくれる人が増え、オリジナル作品も交えた発信の場へと変わっていきました。 Instagramはインターネットを通じて世界中に発信できる場所であり、過去イリヤ自身が漫画やイラストに救われた経験から、自分のイラストが誰かを勇気づけられたら、そういった気持ちで日々発信を続けています。
展覧会キャプションより
Looking at the Japanese Landscape through Ilya’sDrawings
作品で見る日本の風景
日本に来て5年という年月が経ち、日々の暮らしの中でイリヤの目を通して見た「日本」を描いたイラストも数多くあります。ロシアにいた頃は作品に出てくる街並みをGoogleマップで見ながら描いていたのですが、日本へ来て初めて、これまで物語の中で出会ってきた街と邂逅を果たすことができました。中でも学生時代に失意の日々を送る彼が出会ったゲーム作品「すばらしきこのせかい」の舞台である渋谷は彼にとっても特別な存在です。当時、作品から勇気を
もらった思い出と共に、この街は気持ちを前向きにしてくれるのです。
展覧会キャプションより
Ilya’s Loving Look at Japanese Cities
街での出会い
イリヤのイラストの魅力は描かれる表情、仕草から感じるキャラクターたちの物語です。これまでご覧いただいた作品の数々は、目の前に存在するかのような生き生きとしたキャラクターが目立つものが多かったですが、もう一つの魅力は背景にあります。建築を学んできたバックグラウンドを感じる建造物の緻密な描き込みや、背景と共に登場するキャラクターたちのイラストは、切り取られた瞬間の前後のストーリーを感じ取れるような作品として楽しむことができます。
展覧会キャプションより
Love for Japan
日本への憧れ
日本の漫画やアニメにたくさん触れたのは大学時代、当時ロシア語に翻訳されている作品は決して多くなく、英語の勉強をしながら漫画やアニメに触れ、冬目景、高橋留美子、大友克洋、浅野いにお、押井守、今敏、細田守などの今でも大好きな作家に出会いました。読者、視聴者の心を揺さぶるキャラクターとストーリーを作るこの作家たちとの出会いがイリヤを突き動かす原動力となりました。
展覧会キャプションより
Where All the Works are Born
作品が生まれる場所
イリヤのクリエイティブのモチベーションは、好きな作品に囲まれた空間から生まれます。これはロシアを離れ、日本に来ても変わらず彼の中で大切にされているポイントです。常に根底にあるクリエイティブに対する敬意と丁寧さが一つ一つの作品を生み出しています。デジタルでのイラスト制作が主流になりつつある昨今、イリヤは向き合う作品によってアナログやデジ タルを行き来して制作をしています。このコーナーでは、普段画面を通してデジタルで楽しまれている作品のアナログ線画や、制作過程、またイラストそのものを分解して楽しむことのできるレイヤー展示をご用意しました。
展覧会キャプションより
Ilya’s Studio
ここではイリヤが実際にイラストを制作している自室の一部を再現しています。 彼の作業環境はこれまで影響を受けてきた大好きな作品たちに囲まれています。これらは時にストレスを感じる瞬間に気分をリフレッシュするためにも大切な存在です。そしてイラストを描く上で、必要な知識と技術は常に参考書籍などを用意して、勉強し、調べながら制作します。日々のスタディは、美術学院に通っていた時から現在までイリヤのクリエイティブを支え続けている欠かせないものです。
展覧会キャプションより
At the Fine Arts Academy and Before It
美術学院以前
11歳から17歳までの6年間、モスクワの美術学院に通っていたイリヤ。建築を専門としていたため、モチーフのバランスを重視したデッサンを学んだり、建築模型を作ったりしていました。ここでは当時のデッサン、水彩画作品を展示します。学校では毎週50枚のスケッチ提出があり、通学時間の間にスケッチをする日々を過ごしていました。
展覧会キャプションより
“GHOST IN THE SHELL”
「攻殻機動隊」
イリヤが日本のアニメーション作品に初めて触れたのは「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」でした。当時6歳だった彼は、それが日本の映像作品であることも英語吹き替え版の映像ということも理解できなかったのですが、冒頭のシーンに強く感銘を受け、いつかこんな映画を作りたいと思うようになりました。この経験が、多くの作品とイリヤを出会わせ、いま彼が歩んでいる道へと導きました。そして現在、イリヤは攻殻機動隊シリーズの最新作「攻殻機動隊 SAC_2045」でキャラクターデザインを担当することになったのです。
展覧会キャプションより
“Birthday Wonderland”: An Animation Challenge
「バースデー・ワンダーランド」:アニメーションへの挑戦
イリヤの新しい挑戦は、2019年4月に公開された劇場版アニメーション作品「バースデー・ワンダーランド」から始まります。画集『MOMENTARY』をきっかけに原恵一監督からオファーを受け、憧れの日本アニメーションの世界へ飛び込むことになりました。異例の抜擢に加え、キャラクターデザインだけに留まらない作品の世界感、美術デザインなど細部に渡ってクリエイティブを発揮し、その一つ一つに込めた想いが、物語により一層の深みを生み出しています。この幅広い活躍の裏には、美術学院で学んだ経験と、モスクワのゲーム会社で演出や絵コンテについて学び、モーションコミックの監督を務めた経験が生きています。
展覧会キャプションより
Fan Interaction: Draw Me!
Draw Me! ファンとの交流
イリヤはInstagramのフォロワーが170万人を超える今も、ファンひとりひとりに向けて作品を描くという姿勢を大切にしており、SNSを通じてイラストを見てくれるファンと交流しています。そんな彼ならではのSNSコミュニケーション企画「#ilyadrawme」は、ハッシュタグと共にファンが自分の写真を投稿すると、その中からイリヤが似顔絵を描くというものです。このコーナーでは過去の「#ilyadrawme」作品に加え、文化放送のラジオ番組「本渡楓・楠木ともりのFUN’S PROJECT LAB」と のコラボ企画として、パーソナリティを務める本渡楓さん、楠木ともりさんの「#ilyadrawme」を初展示致します。
展覧会キャプションより
おわり
※「おわりに」という章があったわけではないですが、最後に展示してあった2作を紹介しておきます!
「ViViD」キービジュアル
Message Corner
展示内容の紹介は以上です!
今回の展覧会では、「感想をツイートするとステッカーをプレゼント!」という企画を実施していました。当然、私も参加させていただきました!
『ViViD』
イリヤ・クブシノブさんの個展!大好きなアーティストさんの、
大好きなイラストが並んで最高!
本当に素敵で素晴らしくて大好き!真っ白なスペースに、四角い作品が展示されていて、余白がとても気持ちいい!鮮やかさなイリヤさんの作品がとっても映えます!#イリヤ展 #VIVID pic.twitter.com/1HPoZsQT4Y
— ArA-1 (@1_ARA_1) 2019年11月27日
『ViViD』の感想をツイートしたら、イリヤさんご本人から引用リツイートでコメントを頂きました! 本当に嬉しい! 感激です! ありがとうございます!!!
ありがとうございます!💖 https://t.co/DhW9toC6ps #イリヤ展 https://t.co/BkSPnrd6K6
— イリヤ🐈画集ETERNAL発売中✨ (@Kuvshinov_Ilya) 2019年11月27日
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!
>こしのん ( id:cosinon ) さん
ご返信ありがとうございます!
記事の方も拝見させていただきました! さらに、記事紹介までして下さって、本当にありがとうございます!
ArAさん、返信ありがとうございます!イリヤさんは日本語も堪能で、気さくで飾らないお人柄でした。一連のエピソードをブログにまとめて投稿しましたので、ご参照頂ければ幸いです<(_ _)>
>こしのん ( id:cosinon ) さん
コメントありがとうございます!
Σ(´∀`;) なんて羨ましいハプニング!
サインに、イリヤさん&こしのんさん&少佐のスリーショット?に、なんて凄いイベントじゃないですか!! 個展でご本人に会って、喋って、写真を撮ってもらって、ただただ羨ましい限りです!
イリヤさんは、やっぱりファンの方との交流を大切にされている優しい方なんですね〜。
私も『ViViD』行ってきました!当日は偶然、イリヤさんも在廊されていて、冬目景先生が来訪された現場に居合わせるというハプニングが…!直前に購入していた画集にサインを頼むと、イリヤさんは快く応じて下さいました。攻殻の素子+タチコマの壁面イラストをバックに、イリヤさんとツーショットで写真を撮ってもらったりと、幸せすぎて鼻血が出そうな時間を過ごす事が出来ました。