※ネタバレなし。
※画像は予告映像のキャプチャです。
2019年8月2日鑑賞
ワイルド・スピード/スーパーコンボ
Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw
【評価:3.3/5.0】
【一言】
ホブスとショウの“ハゲ”コンビ!
最高の相性で挑む「The アクション」が超強い!
最悪の相性の2人による悪態のオンパレードに爆笑!
【Twitter140文字感想】
筋肉隆々な米国刑事・ホブス!
冷静敏腕の英諜報員・ショウ!
強靭な〝ハゲ & 筋肉〟が世界を救う!最強のバディ・ムービー!
乱雑な「The アクション」は超爽快!
洋楽にノッて滅多打ち!劇中は終始、悪態のオンパレード。
尽きぬ悪口のレパートリーに爆笑(笑) pic.twitter.com/3SGaFEI0sp— ArA-1 (@1_ARA_1) August 2, 2019
【目次】
STORY&STAFF
ロサンゼルスで娘と暮らす、ワイルドなスタイルで超重量級のクルマを操る追跡のプロ・元FBI特別捜査官ルーク・ホブスと、ロンドンで優雅な生活を送る、クールなスタイルで超高級なクルマを駆る規格外の元MI6エージェント・デッカード・ショウ。2人の元に、…[中略]…政府の協力要請が入る。…[中略]…
ホブスとショウは「こんな奴と誰が組むか!」と協力を拒否するが、ウイルスの回収を最優先するため、仕方なく手を組む事に…世界の命運はこの2人に託された!
映画公式サイト
予告動画
監督:デヴィッド・リーチ
脚本:クリス・モーガン
制作:セブンバックス・プロダクション
音楽:タイラー・ベイツ
キャスト:ドウェイン・ジョンソン, ジェイソン・ステイサム and more.
上映時間:134分
日本公開:2019年8月2日
配給:東宝東和
公式サイト
映画の感想
感想外観
『ワイルド・スピード(Fast & Furious)』の最新作にして、ホブスとショウを主役にしたスピンオフです! 何も求めず、ただアクションだけを期待していましたが、やっぱり面白いです!
でも、「車」要素が少なめだったので、少し残念!
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』CompanionPiece
本作の見どころは「ホブス&ショウ」!
2人の相性が最強で最悪で、興奮と爆笑です!
アクションはやっぱり最高!
特に今回は、ブルドーザー並に荒々しいホブスと、フェラーリのように優雅なショウという、FFのお得居所である“ハゲ”と“力自慢”の2人が、超人的なパワーと戦闘能力で敵を倒していく様子は、スカッと気持ちいい「The アクション映画」です!
一方で、相性が最悪の2人。
終始悪態をつき、互いに罵り合いながらのバディ・ムービーで、悪口のオンパレードに爆笑! どうしてこんなにセンス良く愚痴れるのか…!!
予告編でも面白かった部分だし、それが本編でも衰えることなく描かれていたのは嬉しかったです!
『FF』はどんどん意味不明な方向に進みますね……(褒め言葉)
正直、ストーリーは皆無に等しいし、その中でも展開とか構成は無茶振り満載で、ラストとか意味不明だけど、それでも「面白さ」が勝つから凄い!
でもやっぱり、基軸にあるのは「家族の物語」なんですよね!
───まぁ、そんな感じですよ(笑)
映像と音楽は、もういつも通り最高!
激しいアクションを安定したカメラワークで映すから見やすいし、何よりも画が綺麗!
ノリノリの洋楽を大量に入れたサウンドトラックを浴びるように聴いて、もう何もかも大満足です!
H&S:アクション!
ホブスとショウ。
真反対な2人が映画の中で上手く融合して、綺麗なアクション映画になっていました! メリハリがつくし、それで笑いもしっかり演出しているし!
これは他のアクション映画───『007』や『ミッション・インポッシブル』、『ランボー』や『ターミネーター』にはない魅力です! 換言すれば、見事なバディ・ムービーだったと思います!
ホブス。
まさにブルドーザーのよう。重機の如く鍛え上げられた筋肉とデカい図体が印象的。
一方のショウ。
フェラーリ的な高貴さというか優雅さを自負していて、それを戦闘でも実践するのが印象的です。
そして共通点といえば、「ハゲ」であることと、「スーパーマン」並に強靭な肉体と精神ですね(笑) 今回も良い働きっぷりで世界を救っちゃいます!!
“Skyscraper” Clip
同じ1つの戦闘場面でも、この2人がまったく違うアプローチで敵をなぎ倒していくから、観客としては“一粒で二度美味しい”という感じ!
ホブスの猛獣さながらな荒々しく濃いアクションで腹八分目までいっぱいに、その後のショウによる軽やかな手さばきと身のこなしで丁度いいバランスといったところ!
物語的にもそうですが、映画的にも互いに補完しあうベスト・バディだったと思いますよ!(まぁ、当人たちは絶対に認めないでしょうけどね 笑)
“Car Chase” Exclusive Clip
H&S:悪口と悪態と罵り合い
最高の相性を披露してアクションを楽しませてくれた2人ですが、本人たち曰く「最悪の相性」なようですね。
「誰がこんなヤツと組むか!」
と嫌いあう2人の姿が予告編でも印象的で象徴的でした!
で、映画が凄いことになっています!
2人とも相手に対して最初から最後まで悪口の連発。
声に容姿に過去を持ち出して散々相手を攻撃して、互いにクソ呼ばわりして、もう聴いているほうは面白いし、字幕の破壊力がまた強い!(笑)
悪口のオンパレードで本当に凄い!
でもそんな中でも、相手への敬意が感じられたというか、心の底からの憎悪とかは感じられなかった部分が、またいい関係ですよね!
外国の映画って、どうしてこんなに「悪口のセンス」が良いんでしょう?
相手を侮辱するにしても、何パターンもレパートリーがあるし、相手を何かに比喩して非難する例えは絶妙過ぎて本当に凄いですし!
本作では、それがお腹いっぱいに観られるので最高ですよ(笑)
無理やり&無茶振りで爽快!
今回の『H&S』はストーリーなんてものはほぼ皆無!
事件発生から協力依頼を経て、あとはノンストップで終幕までひた走る映画で、完全にメインはアクションです!
でもそれで良い!
それが良いし、それを求めていたし、それ以上の期待はしていなかったし!(褒めてますよ)
あと、無茶振りというか無理やりが凄い!(笑)
もう『FF』本編でアクションをやりすぎたのか、「原点にして頂点」的な原始的なアクションが返り咲いたのは爆笑でしたし、頭を抱えました(笑)
考えてみれば、戦車が高速道路を走ったり、高級車が空を飛んだり、潜水艦が登場したりと常識はずれなアクションはあらかた実施済みなんですかね(笑) むしろこれ以上どんなアクションが観られるというのか───え、宇宙とか行っちゃいます?
関連して、残念だった点が1つ。
本作ではあんまり「車」が前面に押し出されないところが寂しかったです……。
もちろん予想はしていましたし、そもそもスピンオフなので過度な期待はしていませんでしたが、少し楽しみにしていた部分もあるのでガッカリ……(それを補う面白さはもちろんありますけどね!!)
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』CARS FEATURETTE
『FF』の「ファミリー」
「ストーリーが皆無」と言いました。
確かにその通りなのですが、一方でその根底にある信念めいたものは痛いほど伝わりました。
それが、「家族の物語」です。
Wiz Khalifa – See You Again
ずっと『FF』シリーズで描かれてきた「ファミリー」という主題で、最近はアクション重視な部分もあったけど、本作ではスピンオフとはいえども大きく強く描かれていました。
なかなか内容はネタバレになるので、書けませんが。
でも、重くない描かれかたで、でも大切なものが入っていて、良い物語だったと思います。
『FF』はディズニーとかと違って、価値観の押し付けがないのが良いですよね。あくまでも「映画の中の家族」の愛や絆で、でもそれがディズニー以上に感動的な内容になっているんですよね~!
洋楽を浴びるように聴く!
これは、『FF』シリーズ作品を観たらいつも書いていますが、やっぱり「音楽」が印象的で大好きだし、「格好いい映像」という面ではどこにも負けないと思います!
音楽は、もう最高!
大音量で流されるポップでロックな洋楽の数々は最高に格好いいし、また映画の雰囲気にバッチリ合致だし、『FF』の魅力の代名詞の1つです!
サウンドトラックを打ち付けるように映画館のスピーカーで聴けることに意味があるし、洋楽のシャワーを浴びるように全身にぶつかってきます!
TheUnder – Fight (feat. Panther)
映像のほうも、やっぱり秀逸!
(あえてこの比喩をつかうなら、)「車のPVみたい」なんですよね!
綺麗な景色をいっぱいに映しながら、主役にしっかりとピントを合わせる感じとか。周囲は戦闘で激しいのに綺麗に主役を映したり。
よくアクション映画だと一人称視点での激しい映像で迫力を出そうしますが、本作は逆に、いかに格好よくスタイリッシュな映像で登場人物の活躍を描き出すかに注力しているように感じます。
映像を観ていて疲れない、かつ激しいアクションを堪能できるという!
以降、映画本編のネタバレあり
映画の感想
※ネタバレあり
キャラクターの魅力にメロメロ!
筋肉ハゲの2人に「メロメロ」を使うのは気が引けますが、ヒロインであり、ショウの妹であるハッティには完全に惚れました!
美しい容貌と、危険な匂いを漂わせ、肉体的にも精神的にも綺麗で強い彼女はまさにヒロインに相応しい素敵で危ない女性! もう、一瞬で落とされました(笑)
【ハッティ・ショウ】キャラクター映像
物語としては「家族」のお話。
でも『FF』ではずっと「ファミリー」を描いてきた作品ですから、スピンオフとなる本作とはいえども、アクションメインだった近年のシリーズ作から見ると原点回帰的な印象も持ちました。
ホブスはサモアの家族とのわだかまりを解消して、ショウは妹との誤解を解いて仲を戻せました。2人とも母親への愛を確認したし、兄弟愛も確認したし、温かいストーリーだったと思います!
エンディングでは、ホブスがサモアの家族の元に娘のサムを連れて行っていました。夏休み?の課題で「家系図」が出ていましたが、サモアの家族を書き入れたら大変なことになりそうですね(笑)
H&Sの魅力タップリな序盤!
映画の前半はホブスとショウの魅力タップリ!
2人の特徴や真逆の性格を画面に詰め込んだ映像が本当に楽しくて大好きでした!
2人の朝からスタート。
朝食のシーンとかは乱雑なホブスと几帳面なショウとの対比が分かりやすかったですし、ロサンゼルスの暑い太陽とロンドンの雨とでの対比もされていて、本当に綺麗な映像でした!
仕事の依頼もまさに“息ぴったり”(笑)
ホブスはサンフランシスコのタトゥー・ショップで散々に敵を痛めつけ、一方のショウはロンドンのクラブでシャンパンボトルを使ったバトルを披露。
性格はまったく違っても、情報を聞き出す手際とか最後の親玉の扱いとかそっくりです!
で、CIAの工作員に促されるままに対面。
「コイツとは組まない!」と散々に口論を繰り広げる2人の姿は語気があら過ぎて獰猛すぎて近寄りがたいレベルです(笑)
あとは、妹のハッティを回収した後のブリクストンの襲撃。
ここは予告編で大分公開されていましたが、改めてストーリーの流れで見ると面白いですね! こんなに綺麗に2人を分けながらギャグ?を挿入して、本当に凄い!
中盤は切れ味鋭いアクション&ギャグ!
CIAのロンドン拠点が襲撃された後。
市街地でのカーチェイスは見どころ満載で大興奮です!
ショウの運転テクニックには唖然とするし、バイクを撒く手腕も見事! 予告編でもあった、トレーラーの車体下を滑り抜けるシーンは凄かったです!(ちょっと『トランスポーター』を思い出したけど 笑)
追ってくるブリクストンのバイクを、赤の二階建てバスに衝突させるシーンの切り返しとか本当に驚きました!
ロンドン脱出もまた笑いが沢山!
ショウとホッブスが協力して脱出するのかと思ったら、やっぱりここでも喧嘩をするんですね(笑)
空港の出国審査ではホブスだけ偽名が悪口な上に留められて検査(笑)
一方のホブスも、飛行機に搭乗した際に席を探すふりをして「F1、F2……FU」と負けじと仕返しとはもう最高!
急に登場した捜査官はまさに、都合の良い駒としての登場ですね(笑)
無茶振り炸裂の終盤へ!
まずは、ロシア。
「エティオン」の研究施設に潜入した2人。
生体認証を解除するシーンではもう爆笑で震えが止まらなかったです(笑)
一方で、電気ショックでの拷問シーン。今回は敵のブリクストンが下手でしたね。彼自身が世界征服的な野望を抱いているわけではないので、拷問もゆるいものにならざるを得なかったのは仕方ないですが……。
で、最終決戦はサモア!
ロシアで決着かと思いきや、まさかのサモアに回帰とは!
しかも銃器は一切なく、「肉体と勇気で戦う」という、これまでの『FF』シリーズとは真逆の決戦内容に驚きました。しかも結構互角に戦っているし(笑)
ヘリコプターで連れさられるハッティを助ける手段が車を連結させて重しにするとか、ニトロ使ってヘリを振り回すとか、基本的な考えと雑さがやっぱり『FF』ですよね!
“Catching a Helicopter” Clip
ラスト、ブリクストンとの対決。
「どちらかが殴られて、その隙にもう一人が殴り返す」という作戦?は効果的だと思う一方で、むしろブリクストンの性能が低いだけではないかという気がしないでもないですが……(笑)
まぁ、とにかく無事に世界を救えて良かったですよ!
久々に、何も考えずにアクションを楽しんだ気がします!
スピンオフなので、シリーズ初見でも全く問題なく楽しめる映画でした!
実はこの映画、今年見た『バイス』で少し言及されていたんですよ。なので、数ヶ月越しの伏線回収ですね!(もしかしたら『FF9』のことかもしれないけど……)
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!