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【映画】リング

※ネタバレあり

2017年5月4日

 

『ビデオに殺されるなんて……』

【評価:3.0/5.0】

【恐怖度:★】

【一言】
“ホラー映画”的には微妙。
“サスペンスミステリー映画”的には悪くない。

『貞子』のデビュー作!

 
目次

 

 

 

 

STORY

 学生の間で広まった噂──「呪いのビデオを見ると無言電話が掛かってきて、1週間後に死亡する」

 息子を一人で育てる玲子はこの噂の真相を確かめようと調査を始め、その噂のビデオを見てしまう。

 猶予は1週間。自らの命を賭けたリサーチ劇が始まる。

 

 

 

 

詳細

監督:中田秀夫
脚本:高橋洋
原作:鈴木光司
主題歌:HIHI『feels like`HEAVEN’』
キャスト:松嶋菜々子,真田広之
上映時間:95分
日本公開:1998年1月31日
配給:東宝

 

 

 

 

感想

 

感想外観

 邦画ホラーの代表作で、名前は知っていたけれど、実際に観たことがなかったので鑑賞しました。
 そして、今作が貞子デビュー作と初めて知りました。

 『ホラー映画』としては、正直に言って大して怖くなかったです。雰囲気や設定的には怖い部分もあったのですが、活かしきれていないという印象でした。

 でも『サスペンスミステリー映画』としては、それなりに面白かったです。『呪いのビデオ』の謎を追い、自身も呪いにかかる。ビデオテープの解析や解決に奔走したりと今ではテンプレート的な展開ながら、それなりに楽しめました。

 演技ですが、大人の演技、特に主演の松嶋菜々子さんは微妙立ったような……。でも、陽一は本当に怖かったです。

 怖いな〜って思う場面、「ここは来るぞ?」って思う場面はいくつかあったのですが、そこで仕掛けてこなかったり、演出が微妙だったりという点があり、残念でした。

 最後、自分は結構好きです。古井戸から死体を発見したのに、元夫は死んだところ。そしてその原因と呪いを解く方法を実行しようとして終わるシーン。

 エンドロールでの歌が貞子のテーマ(?)『feels like “HEAVEN”』で良かったです。

 

 

 

 

ホラー映画……?

呪いのビデオ

 『ジャパニーズ・ホラーの先駆』として有名ですが、今まで観たことが無く今回初です。
 確かにホラー映画なのなもしれませんが、世間で言われているほど怖いとは感じませんでした。

 怖がらせるような演出や雰囲気、場面は確かにありましたが、それを確実に恐怖に持ち上げきれていないと思いました。

 『呪いのビデオが見た人を殺す』という設定は怖そうだし、実際に最初の女の子二人のシーンはそれなりに怖かったです。
 でも、それ以降は謎解きに重点が置かれていたので恐怖よりもストーリーに没頭してしまいました。

 

 

 

 

サスペンスミステリー映画……!

自分が思うに、本作は『ホラー映画』ではない──なら何かといえば『サスペンスミステリー映画』に近い気がします。

 上述したように、謎解きに重点をおいた中盤〜後半はビデオテープの解析や大島での実地調査、聞き込みや伊豆ペンションでの現地調査とホラーとは程遠いと言っても過言ではないような部分の尺が長いって気がしました。

 自分自身もホがラー的要素よりも内容と展開にかけた期待のほうが大きかったです。

 

 

 

演技

 演技は私はあまり上手くなかったと思いました。特に大人の役者さんは微妙でした。もちろん、それが監督の狙った演技なのかもしれませんが。

 映っている時間が1番長かった主演の松嶋菜々子さんがやはり1番気になりました。 
 淡々としているというか、無感情というか……。演技はしているけど感情を込めずに台本を読んでいるというか……。表情の変化とかがあまり印象に残っていないんですよ。

 ただ、松嶋菜々子も真田広之さんも自分が見た数少ない邦画や邦ドラではそういう役が多かったので、彼らの役柄なのかもしれませんが。

 それから、陽一が怖かったです!もちろん、演出とか登場の仕方とかはあるでしょうが、小学一年生であの無表情無感情っぷりはヤバいですって。

 

 

 

 

怖かった場面

 怖かった場面を幾つか紹介しようと思います。

 まずは冒頭で女の子が2人話しているシーン。「この映画は怖いやつ」っていう先入観も手助けをしてか、かなり怖い雰囲気が味わえました。
 呪いのビデオの話、電話の呼出音、急に点くテレビ………。

 その後怖かったのは………主人公の玲子が伊豆のペンションでビデオを見るシーン。「なんでわざわざ見ちゃうのかなぁ〜」って感想が正直なところですが(笑)

 あとは、基本的に陽一が出てくるシーンは怖かったです。あの子、嫌いです。

  終盤、貞子が放り込まれた井戸を突き止めて、遺体を出そうとするシーン。よくもまぁあんな古井戸に潜れますよね。しかも死体があるって確定しているのに。自分は絶対に無理ですよ。

 井戸関係で怖いのは「実はまだ生きていて、登ろうと足掻いて爪が剥がれる」っていうのが生々しくてグロきも怖くて……。

 ただ、怖さを無くしている部分も。
 例えば死亡シーン。白黒反転させる事で死亡を表すというのは少し雑というか、怖さが欠けてしまいました。

  あとは、『ホラー映画のテンプレ』に見事に合致するような行動を取るのも残念。わざわざ自分から呪いに掛かりに行き、自分で引っ掻き回す。何もしなけりゃいいものを……。

 

 

 

 

最後のシーン

 最後のシーンと内容は自分好みでした!
 古井戸から死体を回収したのに、テレビから出てくる貞子。

 それを知って、全てを悟ったような玲子。ダビングしたテープとの関係を見抜き、呪いの解除方法を思い出し(?)、陽一を救うために自分のお父さんを犠牲に選ぶ。いや〜こここそ怖かったです。

 

 

 

 

貞子

 恥ずかしながら、この映画があの有名な『貞子』の一作目とは知りませんでした。
 映画の所々に名前が出てきたり、最後の井戸やテレビからの登場でやっと一致しました。

 そして、エンドロールでは貞子のテーマ曲(?)が流れてて、「あ〜やっぱりこれが第一作目なのね」と確信したわけです。

 今作、怖さは微妙でしたが、内容と続きが気になったので『らせん』『リング2』『リング0』を見ます!

 
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『らせん』の感想


『リング2』の感想


『リング0 バースデイ』の感想

ara-meosto.hatenablog.com

 

 

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