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【映画】エベレスト3D

2015年11月8日
【評価:4.2/5.0】
 
【一言】
最高の映像で描かれた最高峰の表と裏が見事!そして命がかかった人間の必死は強い!

『地球上で最も危険な場所へ』
 
エベレスト3D
(原題:Everest)

 

 

【STORY】

1996年に起きたエベレストでの遭難事故を基にしたサバイバル映画。

 1999年。登山ガイド社のAC社がエベレスト登頂ツアー(AC遠征隊)の参加者を公募。それぞれ謂いを胸に集まった8人を率いてリーダーのロブはエベレストへと向かう。
 ベースキャンプからの環境順応訓練を終えてエベレスト山頂を目指すAC遠征隊。5月10日に体調不良などにより全員ではないがエベレスト登頂を達成………しかし大きな嵐が彼らを襲い…。
 果たして彼らは無事生還できるのか?
 
 

【詳細】

監督:バルタザール・コルマウクル
主題歌:
上映時間:121分
日本公開:2015年11月6日
出演:ジェイソン・クラーク,ジョシュ・ブローリンand more.

 
 

【感想】


 前半は憧れであるエベレストの登頂を目指して準備し、登山開始。……そして……最高に美しいエベレストの頂上。……しかし……ほんの一瞬のうちに嵐が襲来。穏やかだったエベレストは瞬時に怪物へと変貌を遂げました。この切り替えが本当に見事でした!
 
 ただ、前半部分の尺が少し長過ぎたかな…と。遠征隊内でのコミュニケーションも大切でしょうかそっちに時間を割いていたようなきがしてもったいなかったです。ちろん実話なのでしょうがないでしょうがもっとエベレストの風景などを見たかったです。
(あくまで前半部分の話です)
 
一方で怪物と化したエベレストと闘う遠征隊員、登山家たちを映した後半は見事!
 まず牙をむく嵐、吹雪といった自然の脅威。それに抗う登山者たち。
 “人の命”がかかっているゆえに必死さが伝わりました。
 
 映像がとにかく綺麗でした。
 橋や梯子を渡るシーン、嵐の中のシーンなど。一面真っ白な世界なのに美しさがありました。
 とくに、山頂付近の景色は絶景!
 
 実話ということで、これが本当に起こったと思うと怖いですね。
 実話映画だとよくあるのですが字幕前に本人の紹介、事後話などが出てくるのが良い演出だと思います。
 
 
 

 前半、「おっ、楽しそう!俺も山に登りたいな〜 🙂 」と思わせるように良い雰囲気で話が進んでいきます。
 ベースキャンプに到着し、チーム内で士気を高め距離を縮め。装備をチェックしていざエベレストへ。
 
 中盤、ひとまず『デス・ゾーン』を超えて山頂にたどり着いた時はその凄さと、景色の美しさに「おぉ!」となりました!
 
 …が後半。山頂からキャンプへと戻る途中に嵐が山を襲いそこから先の展開、映像、人間ドラマetc. のすべてが完璧でした。

 この怪物となった山がとにかく凄いのですが、それに対抗して人間だって負けちゃあいませんでしたよ!

 実話を基にしたサバイバルドラマって平坦というか、淡々と進んでいくようなイメージがあったのですがこれは“前”、“中”、“後”と切り替えがしっかりと出来ていて見応えがあったし、飽きなかったです。
 (これはもうひとつ映画にする上で効果がありそうです…)
 
 
 
 

 とは言ったものの、自分は前半で少し飽きが来てしまいました。
 いつも映画を鑑賞するときは腕時計を外しているので時間は分からないのですが前半に割いている時間が長く感じられました。
 現地着〜準備、チーム内でのやり取りなどの部分が長く感じられました。
また、薄い酸素に適応するための1ヶ月間の順応期間を短縮するのは分かりますがもう少しキャンプごとの移動のシーンが見たかったです。
 
 
 

 でも後半は素晴らしすぎです!
 山の天気は変わりやすい。登頂後、急に嵐が襲い辺り一面吹雪で真っ白。強風により体は岸壁に押し付けられ、視界のきかない中進む方向がが分からずに足を滑らせて落ちていく。
 そしてチームはバラバラに。救助を待つ間、寒さに凍えながら朦朧とする意識の中で凍傷と闘い…。
 この極限状態での一人ひとりの、そしてチームの「生還したい」という闘い様が格好いいとともに見ていて辛かったです。
 ただ、この緊張感と迫力は実際にスクリーンで観ないと伝わらないでしょうね〜。
 
 

 前半であまりエベレストの風景が映されなかったと書きましたよね?逆に後半では暴れまくるエベレストが。
 この対比があったからより怖くて、迫力を感じたのかもしれません。
 まるでそれまで抑えられていた怪物が覚醒したかのような…。
 
 
 

 映像がまた綺麗でしたね〜。
 渓谷に架かる橋や、山頂の立体感と奥行きは絶景。
 エベレスト全体が映し出されるシーンは「おぉ!格好いい!」となりました!
 お気に入りは山頂付近のシーンです。ここは本当に綺麗でした。
 
 

 スクリーンの右下に小さく時刻が表示されます。自分は気がついたのが遅かったのですが、これをしっかりと見ていれば事件の時間関係がよくわかるのでこれから観に行く方はぜひチェックを!
 エベレスト登頂は時間との勝負ですから。
 
 
 

 少し実際の事件を調べてみたんです。そうしたらかなり色々な問題があったようですね。今作はカットしていたり、端的にまとめていたりと映画として作っていたのでこのような大事件になった理由も簡潔にされていましたが。
 
 

 それにしてもなんですか?この素晴らしくセンスの良い邦題は?これを考えた人は天才なんですか?
 なんで“3D”なんてワードをつけたんでしょう? 邦題のゴミらしさは以前からですが今回はまた秀逸な邦題が完成しましたね(怒)
 原題が「Everest」なんですから邦題も「エベレスト」でいいじゃないですか!
こんな、“3D”なんてダサイ文字をつけてはいけない映画でしたよ。
メイキング

 

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