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【映画】ジョン・ウィック:チャプター2───最強の殺し屋、第一線に復帰

※ネタバレなし。
※画像は予告映像のキャプチャです。
※一部、不謹慎・不適切な言葉遣いをしています。

2017年7月7日
ジョン・ウィック:チャプター2
(原題:John Wick: Chapter 2)

【評価:3.0/5.0】


【一言】

超かっけぇぇ!
美しすぎる人殺し。西洋版殺陣に見惚れます。
キレッキレの動きと、圧倒的な銃さばきで殺しまくる!!


目次

 

 


ストーリー

 前作で愛車と愛犬を失った、伝説の殺し屋ジョン・ウィック。復讐を果たし終え、今度こそ安泰な引退生活を手に入れた────はずだった。

 今度は愛する我が家を爆破されたジョン。再び復讐のために復帰するも、暗殺業界の掟が彼の前に立ちはだかる。
 更に追い打ちを掛けるかのように、NY中の暗殺者に暗殺指令が送られてしまう……………。

予告動画

 

 

 一作目の内容の振り返り解説を赤ペン瀧川先生がしています。赤ペン瀧川先生、大好きなんですよ!(笑)

 

 


作品メモ

監督:チャド・スタエルスキ
製作:ライオンズゲート
キャスト:キアヌ・リーブス,コモン and more.
上映時間:122分
日本公開:2017年7月7日
配給:ポニーキャニオン
公式サイト

 

 作品メモとまではいきませんが、映画館のシネマシティさんから配信された紹介メールがとても面白かったので、掲載させていただきます。

__________________

 家ぶっ壊すヤツはぶっ殺す!
 『ジョン・ウィック:チャプター2』
 【極爆】本日(7/7)から上映開始。
 ひかえめに言って、最高。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 男はしきいを跨げば七人の敵あり、という。
 そのとおりだ。
 毎日は、なんて生きづらいんだ。
 そんな気分が唯一やわらぐ場所。
 それは家。ホーム、スウィートホーム
 家よ、お前のためなら死ねる。

 ―――なんだ、今の轟音はッ!?
 おい、ふざけんな
 早朝でもないのに家にバズーカ撃ち込みやがって!
 家、それは亡き妻との想い出の場所。
 家、それは犬とのやすらぎの場所。

 許さん、決して。
 人ん家をぶっ壊すようなヤツに生きている資格があると思うな。
 カモッラの大物だろうが関係ない。
 キアヌ、わかるぞ、その激憤。
 かくして幕開ける、銃声が奏でる制裁のオペラ第二幕。
 家をぶち壊すド悪党どもに天誅を!
 すべての家好きの穏やかなる人に贈る爽快復讐アクション。

 新たに誕生した家映画の傑作を【極上爆音上映】で。
 今回もカッコ良すぎてニヤニヤが止まらない上に、前作以上にキアヌ様に撃たれまくりでドMにはたまらないぞ!

【お詫び】

 今回家に撃ち込まれるのは正確にはバズーカではありません。似たものです。

 企画担当がどうしても「早朝でもないのにバズーカ撃ち込みやがって」と書きたいばかりにねつ造いたしました。

 お若い方にはなぜその一文にそこまでしてこだわりたいかご理解いただけないかと存じます。検索して下さいませ。

 銃火器には大変こだわりのあるジョン・ウィック様のお叱りを恐れ、予めお詫び申し上げます。

 

 

 

 


 

感想

 

感想外観

※ごめんなさい、一部不適切・不謹慎な表現や言葉遣いをします。
※普段は「倒す」と表現するのですが、今回は「殺す」という表現が頻出します。

 ただキアヌ・リーブスの美しすぎる戦闘場面を見せられて、見事にそれに魅せられるだけの映画。それだけだし、それがすべて。

 戦闘シーンという言い方はあまり相応しくないです。「爽快なる人殺し」という表現がまさにピッタリ。スーツを着込んで、ハンドガンを手にして迫りくる敵を次から次へと、流れるように倒しまくる。その姿はもはや芸術の域に到達しているのかとさえ思えます。滑らかに殺していく様を見ている時の気持ちよさが素晴らしいです。

 「爽快なる人殺し」の『人殺し』の部分。しっかりと残酷描写というか、殺人描写をしてくれるから良いです。他のアクション映画の様に圧倒的な火力で大量殺戮するのではなく、単発式のハンドガンで一人ずつ殺していくからこそ、丁寧で綺麗な描写が出来るのだと思います。

 一方で、ストーリーの部分は前作同様に微妙でした。メインは戦闘なので満腹ですが、明らかにストーリーの濃さが手薄なのは残念です。もう少し考慮しても良かったと思いました。

 キアヌ・リーブス、とにかく格好良すぎます!! 「何気にスーツが似合う男性」に認定しちゃいます! 動きも格好いいし、真剣な暗殺者の顔もクールだし、着こなしたスーツも見事。何もかもに憧れます。

 耳がイカれるかと思いました(笑) とにかく効果音の音量がデカいです。車のエンジン音&ドリフト音、銃撃する音、殴ったり蹴ったりする音、ガラスが割れる音…………etc.
 でも、その分余計に興奮しました!!

 

 

 

 


 

以下、前作に関するネタバレあり

 


 

 

 

美しき殺人

 もう、とにかく戦闘シーンもとい殺人シーンの美しさは芸術級です。確かにこの映画はストーリーについては微妙ですが、それを補うほどの満足感を与えてくれる描写が山ほどで楽しかったです!

 この美しさの理由の1つは暗殺者の殺し合いだということ。一対一で戦うからこそ、その描写が大切になってくるわけです。

 例えば、『エクスペンダブルズ』の場合はスタローン率いる最強のメンバーが大型の銃を連射して「敵をなぎ倒していく」という映画です。これは迫力あるし無敵感満載ですが、美しくはありません。

 一方でこちら、『ジョン・ウィック 2』は一対一です。さらに自身も敵も暗殺者です。つまり、大型武器ではなく単発式のハンドガンやナイフ、拳を使っての戦闘になります。

 これによって、「人を殺す」という描写が可能になります。一人ひとりを倒すのにきちんとした理由(死因)を描く必要が生まれ、結果的に多くの敵を殺すには流れるようなスピードで描くしかないわけです。

 さらに、その美しさを生み出しているのがキアヌ・リーブスのキレッキレの動きです。銃を構え、左右前後から迫る敵を効率よく殺していく。この動きを見て惚れないわけにはいきません。
 無駄を最小限にまで削られた、まさに凄腕の暗殺者の動きは芸術です。

キアヌの実際の射撃練習の動画が以前有名になっていました。今作のための練習らしいです。

 ちなみに、既に公開されている海外で、ジョンが何人殺したか数えるキル・カウントの動画が有りました。ネタバレ注意です。

 

 

 

華麗なる殺人描写

 殺人描写、残酷描写がしっかりと描かれていて良いです。「R15」というだけあります。

 先程も述べたように、一対一だからこそしっかりとした死因を描かなければなりません。「銃で撃たれる」「首を折られる」「ナイフで刺される」………etc. 
 これらの描写の手を抜いたら映画の魅力は皆無になりますし、一対一のメリットがありません。最強の暗殺者ジョン・ウィックを描くには、やはりこうした点をしっかりと映す必要があると感じました。

 ジョン・ウィックの戦闘技を解説(?)した公式動画です。

 で、その具体的な描写です。バトル映画の中には血がほぼ飛ばない作品もありますが、もちろん今作はシャワー状態です(笑)
 頭を撃てば脳髄が飛び散るし、血が飛び散る。そして、一番素晴らしいと思ったのは「ナイフに血が付着する」という部分。細かいかもしれませんが、他の映画の中には敵を刺したにも関わらず綺麗なままの刃が時々ありますが、あれでは幻滅してしまいます。

 もう少し書きたいですが、ネタバレになるのでここら辺で。

 

 

 

 

微妙なるストーリー

 前作『ジョン・ウィック』でもそうでしたが、ストーリーは微妙です。その点は今作でも変わっていません。
 雑というわけではないのですが、中身が詰まっていないというか…………。恐らく、そもそもこの映画のテーマは『キアヌ・リーブスに西洋版殺陣をさせること』です。だから、そのシーンを繋ぎ合わせる為にあるのがストーリーという印象でした。

 今作の内容を書くとネタバレになるので、前作の内容を使いながら「例」という形で書いていきます。
 前作では引退した凄腕殺し屋のジョン・ウィックを復帰させたのは「車と犬」でした。愛車と愛犬を失って、復讐心に燃えて70人前後を殺しました。
 なんだか理由があまりにも稚拙な気がします。もう少し物語の取っ掛かりをきちんと考えても良かったです。

 そういえば、前作のバトル&アクションシーンをまとめた公式の動画が公開されていました。一応、載せておきます。

 展開についても。今作では若干マシになっていたような気もしますが、戦闘シーンを繋ぐ為というのが見え見えで少し残念です。
 前作で例えるなら、教会に隠してあるマフィアの金庫を襲いに行った場面ですかね。別に行く必要も重要度も高くないけど、戦闘シーンを描くために必要だったわけです。

 まぁ、何度も言うようですが、この映画のメインは戦闘場面であって、ストーリー第一の映画ではありませんから。

 

 
 ちょうど前作の話が出たので、面白かった動画を紹介します。この『ジョン・ウィック』では犬が大きな役割を果たしますが、ジョンと犬の役を逆にしてしまったファンメイドの予告動画があります。よく出来ているのか、微妙な出来栄えなのか・・・・。
1作目『John Wick』公式予告

 

パロディ『Dog Wick』ファンメイド予告

 

 

 

 

格好良きキアヌ・リーブス

 とにかくキアヌ・リーブスが格好良すぎです! 表立った格好良さというよりは、陰の格好良さです。あまりうまく表現出来ませんが、以下で少しはわかりやすくなるでしょうか……。

 『何気にスーツが似合う男選手権』で第一位はキアヌ・リーブス。
 『スーツが似合う男選手権』第一位はダニエル・クレイグ。

 両方とも審査員は筆者です。まぁさすがに極端な言い方ではありますが、意外と似合っていたんですよね、スーツが。まぁ、考えてみれば『マトリックス』でもスーツでしたけど(笑)

 で、キレッキレの動き、着こなしたスーツ、復讐に燃える瞳………全てが本当に格好良かったです!!

 …………まぁ、さすがに無敵すぎな部分はありましたがね(笑)

 

 

 

 

イカれそうになる耳

 耳がおかしくなるかと思いました(笑) ただし、自分は立川シネマシティの『爆音上映』(ガルパンとかマッドマックスで有名)で観てきたからというのも理由の一つですが。

 前作を観た方は分かると思うのですが、とにかく効果音の音量が大きい! まぁ、それが楽しいし、映画館での楽しみでもあるんですがね。

 まず一番は車。ジョンが運転する車のモンスターみたいなエンジン音、ドリフトした際の高い音、激突した時のクラッシュ音などなど………とにかく耳をつんざくような爆音がスクリーン内に鳴り響きます。

 カー・アクションの公式本編映像(※ネタバレ注意)

 そしてバトル音。
 「これはさすがにやり過ぎだろw」ってほどに殴るときの効果音が大きく、連続で鳴り響く銃声は雷鳴のよう。現実ではありえないと分かっていながらも、その音の大きさと降下に興奮します!

 それから、今回とても良かったのは戦った場所での思いがけない音にまつわる効果です。まぁ、ネタバレに乗るのでここでは語りませんが。

 

 

 

 


 

 

以降、今作のネタバレあり

 

 


 

 

 

ネタバレあり感想

冒頭のシーン

 今作では冒頭からアクションシーンがあって嬉しかったです。前作はアクションまで時間がかったのでね。

 ジョン・ウィックの噂をする2人。彼らが前作ではジョンの復活を促した愛車盗難&愛犬殺害をしたバカ息子の叔父さんと知って嬉しかったです。ちゃんと繋がっていいるんだなぁ〜と!!

 叔父さんが言っていた、「ジョン・ウィックについて語られる話は全て、控えめに語られている」というセリフにゾクゾクしました。

 そして車工場(?)でのバトル。車を自由自在に操って次から次へと敵倒すのは凄かったです。もう、耳が爆発するかと思うほどの爆音でした(笑)

 そして、この業界へ復活する理由。今回はなんと、家を破壊されたから………(笑)
 この言い方が相応しくはないですが、どうでもいいような内容で何人も殺すのが凄い……(笑)

 

 

 

 

中盤の良いシーン

 中盤というか、最初の方のシーンで一番良かったのが、武器やスーツなど装備を選んでいる場面です。なんだか、戦闘準備でワクワクしました!

 特に、「銃のソムリエ」がお気に入りになりました。ジョンの要望にあわせて、デザートまでコーディネートしたんですから。

 もう一つ良かったシーン。それはリッカルドの姉が自殺するシーン。
 まさか自殺するとは思わず、命乞い的な事をするのかと思っていたら、潔く自ら手首を切る姿が格好良くもありました。流れ出る大量の血が綺麗でした。

 あと一つだけ(笑)
 ところどころレトロな雰囲気が出ていて良かったです。例えば暗殺依頼をした電話の交換台。なんだか、暗殺業界の伝統を垣間見た気がしました。他にも、携帯のチップを運ぶのに伝書鳩を使ったり。

 

 

 

 

戦闘シーン

 戦闘シーン、やばかったですね!!! もう、大興奮です。場面ごとに簡単に感想を書いていきます。
 YouTubeに戦闘シーンだけをまとめた動画がアップされていました。

 

 まずはローマでの主席就任パーティー。
 ここは個人的に今作で一番の見どころのだったと思います。まずライブ会場の人でごった返す中で敵だけを見事に撃ち抜きながら前進する姿が究極的に効率的で凄かったです。

 そして極めつけは地下道でのバトル。戦闘よりもまず音が良かったです。反響する銃声がとてもいい雰囲気を醸し出していました。もちろん、拳銃、ライフル銃、ショットガン等の銃を用いた戦闘は見事でした。

 銃弾を通さないスーツを盾のように使用する場面がチラチラありましたが、なかなか頭のいい使い方だなぁと。

 

 

 

 続いては暗殺指令が出されて、全暗殺者が敵に回った場面。『携帯が鳴り、顔を上げる』という描写がとても良かったです。街中に紛れた暗殺者やその同業者が至るところにいるという事をわからせる描き方でした。

 さらに、背景が白い事が多くて闇の世界で生きる暗殺者との対比とともに、真っ赤な血がとても効果的に映って良かったです。

 太った暗殺者との戦闘がなかなか凄かったです。やはり、どの映画でも似た傾向にありますが、太っていると不死身に近づくんですかね(笑)

 もう一つの収穫は、ジョンが鉛筆をどのように使ったかがわかりました。「バーにいた3人を鉛筆で殺した」という噂の姿を少しだけ見られた気がしました。ただ刺すだけでなく、壁で押さえつけるという方法があるのですね。

 

 

 そして、ラストバトル。美術館での惨劇。
 ここも凄かったですね〜。個人的には後半の『鏡の間』よりも前半の普通の展示室での戦いのほうが良かったです。ジョン・ウィック無双している姿が格好良かったので(笑)

 その『鏡の間』での戦闘。もう少し工夫出来たんじゃないかと思います。場所はとても面白いのに、それを活かしきれていない気がしました。鏡に映った敵に混乱するような描き方をしてもよかったのかなぁ〜と。

 

 

 

ラストシーン

 まずはコンチネンタルでの殺人。ホテルに逃げ込んだリッカルドにしっかりと弾丸を撃ち込む。やらないわけがないですが、やはり格好いいし、潔いです。

 で、最後。なんか騙された感ありますよね。予告ではもう少し最初の方のシーンで出てくるのかと思っていたら、最後の最後にホテルのオーナーが格好をつけるだけで終わりじゃないですか。
 しかも、最後にジョンが走る意味もなかなか良くわからない…………。
 

 でもまぁ、面白い作品でしたし、戦闘シーンも見事だったので良しとします!

 

 


 

 最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。

 

 

 

 


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