2018年12月8日訪問
WE ARE LOVE
【一言】
写真家:レスリー・キー氏が映す《愛》のすがた。
性別も人種も年齢も世代も、社会の“壁”を越え、溶かすように力強く幸せな笑顔が印象的な写真。
《愛》ってすごい。
【Twitter140文字感想】
【WE ARE LOVE】
LESLIE KEEの作品。
有名な2つのシリーズ「SUPER LOVE」と「LGBT WEDDING」の写真展示。国籍, 人種, 職業, 親子, 恋人, 友人, 性別, 性的趣向, 社会の視線……様々な境界を超える。
愛ってすごい。
写ってる方たちの笑顔。
嬉しく、楽しそうだったのが印象的。 pic.twitter.com/0xqcEcqlYq— ArA-1 (@1_ARA_1) 2018年12月8日
展覧会&作家紹介
展覧会概要
写真家として今年20周年を迎えるLESLIE KEE。今回、彼が今まで手がけていた2つのプロジェクトについて、もっと大きく、そして広く捉えて一つの空間に表現するという展示にチャレンジします。
…[中略]…プロジェクトによって制作された作品と、本展覧会のために新しく撮り下ろした新作を加え、合計約100点を展示します。
POLA MUSEUM ANNEX
会場:ポーラーミュージアム アネックス
会期:11月23日~12月24日
公式サイト:こちら
作家:LESLIE KEE
シンガポール生まれ。フォトグラファーとしてアート、ファッション、広告の撮影、映像監督などを中心に世界各国で活動。…[中略]…彼が手掛ける写真とアートマガジンのシリーズ「SUPER」は世界の企業やYOHJI YAMAMOTOをはじめとするファッションデザイナーなどと積極的にコラボレーションを仕掛ける。
POLA MUSEUM ANNEX
THE INDEPENDENTS
全体感想
まず行った理由を書いておきます。
行った理由の一番大きな点は「有名」だからでしょう。写真家「レスリー・キー」さんの名前も有名だし、この「《愛》の写真を撮る」というプロジェクトも有名だと思います。
あとは個人的なところで、このプロジェクトに参加されている(今回の写真展ではいない)日本人のトランスジェンダーの方の講演を聴いたことがあるというのも理由の1つです。
確か、今年の6月前後に銀座の百貨店でキーさんが大規模な展覧会を開かれていれ、そちらに行けなかったので、今回が都合をつけて来たというのも理由の1つにあります。
今日では、LGBTを主題にした作品も沢山あるし、ニュースとかで「結婚が合法化」とか聞くように、様々な場面で触れることが多いから、彼らに対する認識も変わってきているのでしょうかね。
映画なら『チョコレートドーナツ』や『君の名前で僕を呼んで』、『リリーのすべて』などが大きな話題となったのが記憶に新しいです。日本の漫画とかアニメでは「百合」や「BL」というようにコンテンツのジャンルとして確立しているくらいですし。
あとは、有名人が自身の性的趣向を告白するようなニュースも大きな影響があるのかもしれません。
『チョコレートドーナツ』予告編
『君の名前で僕を呼んで』予告編
『リリーのすべて』予告編
TVアニメ『やがて君になる』 PV
劇場アニメ『あさがおと加瀬さん。』予告
ようやく、写真展の感想を。
誤解しないで頂きたいのは、決して「LGBTだから」というような先入観や偏見が影響をしていることはないという点。(失礼な表現ですが、)“普通の人”と比べても決して遜色ない、むしろ“普通”以上に幸せそうな写真でした。(本当に失礼な言い方で申し訳ないです)
《愛》を写した写真として、今まで見てきた写真の数々の中でも群を抜いて「幸せそう」でした。誰が見ても、その2人を祝福して幸福を祈りたくなるような、本当に幸せそうで楽しそうで明るくて笑顔が印象的なカップルや家族の姿がありました。
LGBTの人々が被写体になっているわけですが、何よりも印象的だったのは「誰もが幸せそう」なことでした。写るカップルは互いに笑顔だったり、満たされたような表情をしていたりと、展覧会場に「幸せの空気」が満ちているように感じました!!
やっぱり写真を専門にしているアーティストだからなのか、素人の私が見ても「素敵な良い写真だな」と思えるほど、1枚1枚の完成度が本当に高かったです。(本当に上から目線で申し訳ない)
そしてまた、被写体の方々が皆さん綺麗だったり、格好良かったり!
やっぱり、この部分も写真家の“腕”という部分が大きく左右するのでしょうが、とても絵になる人たちばかり!
そんな人々が愛を抱きかかえるように写る写真は、まさに「性別」も「人種」も「年齢」も「世代」をも、社会に存在する様々な“壁”を超える、溶かすような場面を切り取ったかのよう。
女性同士、男性同士、女性と男性、黒人と白人、先住民ルーツと思しき2人、親子で写る家族、お腹の中の子どもを抱えた妊婦、年が離れた2人、西洋人と東洋人……etc.
挙げれば本当に沢山の“壁”を超えるカップルや家族の姿が見えてきます。
(そういうところをピックアップして見る時点で偏見的な視点が混じっているのかもしれませんが……)
なんでしょう……。
本当に単純な感想ですが。
愛って凄いです。
なかなか目には見えないものだし、本人たちの間にしか無いものかもしれませんが、そのエネルギーを写真作品からひしと感じました。
ただ、1点疑問に思ったのは、「なんで、裸で撮る必要があるのかな?」という部分でしょうか。
もちろん、作家によるコンセプトはしっかり掲げられているので全く問題ないのですが……私服というか本人たちの自由な服装の方が、個性やオリジナリティを強調できるような気もします。
もっとも、「裸」なので偏見が入らなかったり、「皆んな同じ」みたいなメッセージ性を持たせられたりするのかもしれませんが。
長々と、よく分からない感想まがいの文章をだらだらと失礼しました。
以降から、展覧会の内容を簡単に紹介掲載します。
展示の紹介
大きく分けて2つのプロジェクトが展示されていた本展。
基本的には、その内容を引用で説明して、会場で撮影した写真を掲載して行きます。
なお、作品の大半はリーさんのHP(こちら)で鑑賞することができます。ぜひ、公式HPからご覧ください!
SUPER LOVE
LESLIE KEEが、世界中を飛び回り、様々な国籍や人種、職業、親子、恋人、友人などの「愛」を表現した話題の写真集「SUPER LOVE」
LESLIE KEEの原点である “FASHION・NUDE・PORTRAIT” のすべての要素を含んだ本作品は、被写体から放つ愛が1枚のスカーフに宿り、やさしくしなやかに包み込み、力強く大胆な絆で被写体を結んでいる。
ダイバーシティー(さまざまな違いを尊重して受け入る)のすばらしさ、私たち人間が平等に持つ「愛」という素晴らしい感情を見事に表現した超大作。
私たちは「愛の限界」をいつの間にか決めていたのかもしれない。このSUPER LOVEは愛に正直に向き合った500人とLESLIE KEE最高傑作です。
POLA MUSEUM ANNEX
作品が掲載された公式ページ:こちら
SUPER LOVE by LESLIE KEE
harMony SUPER LGBT WEDDING
LGBT関連事業を行う株式会社レティビーがプロデュースする、LGBTカップルのフォトブライダルプロジェクト。
フォトグラファーのレスリー・キー氏を迎え、100組以上のカップルのブライダルフォトを撮影した。
「すべての愛は、うつくしい」を掲げ、100組を超えるカップルの写真とそれぞれのストーリーの冊子化・展示会などを行う。
これらの写真とストーリーを通して、様々な愛の形や、色々な家族のあり方を伝えている。
POLA MUSEUM ANNEX
プロジェクト公式サイト:こちら
harMony メイキング映像
展示内容の紹介は以上です!
そんなわけで、とても良い展覧会でした。
是非、一度足を運んで見ると、認識が変わったり、そのパワーに驚いたりすると思います。
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございました!!