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【映画】夜は短し歩けよ乙女

※ネタバレ無し

2017年5月8日

 

 

【評価:4.8/5.0】

 

【一言】

すっごく忙しくて、
すっごく賑やかで、
すっごく楽しい映画!

人とのご縁と繋がりが温かい、長くて短い最高の一晩!

『こうして出逢ったのも、何かのご縁』

 

目次

 

 

 

 

STORY

 黒髪の乙女に恋をした“私”は、「なるべく彼女の目にとまる」ようにと『ナカメ作戦』を実行し、彼女との外堀を埋めていた。

 そんな“乙女”と“私”の一夜を描いた、京都を舞台とする恋愛ファンタジー。

予告動画


 

 

 

 

詳細

監督:湯浅政明
制作:サイエンスSARU
原作:森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』
主題歌:ASIAN KUNG-FU GENERATION『荒野を歩け』
キャスト:星野源,花澤香菜,秋山竜次,神谷浩史 and more.
上映時間:93分
日本公開:2017年4月7日
配給:東宝映像事業部

映画公式サイト

小説公式サイト

 

 

 

 

感想

 

感想外観

 観ていて、本当に、心の底から楽しかったです。人との“ご縁”が視覚できる、温かくて賑やかな映画でした。
 「人との繋がりって良いなぁ〜」って。
 キャッチコピーが素敵すぎです!!

 
 
 テンポが素晴らしい映画でした!沢山の色濃いエピソードを上手に一晩に、映画一本に納められていてGOODです!
 
 
 映画は最初から順々に進んでいくのですが、後半になるに従って至る所に伏線や小ネタが隠されている事に気が付きます。これが面白い!
 
 
 『四畳半神話大系』のスタッフ再集結で制作された訳ですが、まさに同作でした。同じキャラが登場していたり、所々にひっそりと隠されていたりと、『四畳半神話大系』を見ていた人はより楽しめるはずです!

 黒髪の乙女、魅力的ですね!もちろん可愛いのですが、“魅力的”という言葉の方がピッタリな気がします。あの髪、目、そして言動。全てがキュートで魅力的!

 魅力的なのは黒髪の乙女だけではありませんよ。その他のキャラクターもみんな個性的で面白かったです!
 そして、彼らを演じる俳優さん、声優さんが豪華でしたね〜。 

 
 絵が本当に好きです。すごくミニマムで、それでいてとても雰囲気が伝わってくる柔らかいあの感じが。

 
  
 最後のエンドロールがとても好きでした。カラフルでお洒落で可愛くて。
 それにしても、随分と豪華なキャスト陣ですね。それに、『設定協力』した企業とタイトルが凄かったです。
 ASIAN KUNG-FU GENERATIONの主題歌も良かった!
 
 
 『四畳半神話大系』と本作『夜は短し歩けよ乙女』はぜひ大学生に見て欲しいです!
 前者は4〜5月の時期に、後者は10〜11月の時期が見るに相応しいのではないでしょうか?

 

 

 

 

この映画に出逢ったのも、何かのご縁

 本当に楽しい映画でした!繰り返しになりますが、温かくて賑やかな最高の映画でした!

 たった一晩、京都の街で繰り広げられる巡り逢い。人との出会いには“ご縁がある”と言いますが、この映画はそのことを見事に描いていて、目で見て“ご縁”が分かった、視認できたのが良かったです。

 そして、この映画は“ご縁”だけではなく、“ご円”でもありました。皆が繋がっているという事がとても温かい映画でした。

 『こうして出逢ったのも、何かのご縁』というキャッチコピーが素敵すぎます!

 

 

 

 

〈最高のテンポ感〉

 たった一晩と短い時間なのに、とても色濃くて楽しく長い一晩でした。

 これは見事な脚本の手腕によるものなのでしょうね。大学生の楽しみをギュッと一晩に詰め込んだこの感じ、すごく好きです!

 ネタバレになるので個々のイベントを書き出す事はしません(当ブログ後半で触れます)が、とにかく大学生だからこそ楽しくて、憧れるイベント盛りだくさんの一夜です!

 そうそう、『ナカメ作戦』のテンポ感が好きでした!!

 作品のジャンル的にも濃厚です。これは観れば分かりますが、驚き、面白かったです。

 

 

 

 

後半に行くほどに味の出る作品

 映画はもちろん時間の進むように順々に展開していきます。そして、観客もその通りに内容を楽しみます。
 ここまでは普通の映画です。

 でも、この映画の面白さが出てくるのは物語がある程度進んだ中盤から終盤です。非常に上手く張られた伏線、ちょこっとしか描写されないネタ、こっそり隠されたヒントが次第に味を出し始め、驚きと嬉しさに満ちた後半にしてくれています。

 (当ブログ後半の『ネタバレあり感想』の部分でいくつか触れます)

 あとは、伏線とは関係ないですがやはり隠し小ネタが面白いです。
 例えばこのダルマ酒。よく見ると予約主名が原作者らの名前なんです。

 
 他には、学園祭事務局が集めたデータ。ちゃんと読むととても詳しくプロファイリングされています。

 

 

 

 

まさに『四畳半神話大系』

 『夜は短し歩けよ乙女』の原作者、キャラデザ原案、監督を始めとするスタッフは以前TVアニメ化された『四畳半神話大系』と同じメンツです。そして2作はパラレルワールド的な位置づけだそうです。
(『四畳半~』に『夜は短し~』の小説が登場します)

 
 そして、今映画は『四畳半神話大系』の世界観そのままの、湯浅ワールド全開の作品になっています。

 もちろん、『四畳半神話大系』を見ていなくても全く問題ないです………でも、見ていると2,3倍は楽しめるのではないでしょうか。

  具体的に言及するのは避けますが、同じキャラが登場したり、名前やアイテムが出てきたり、チラッと映ったりと細かな演出が見られます。

 

 

 

 

黒髪の乙女

 黒髪の乙女、とても魅力的でした!明るくて積極的でポジティブ。好きな事に真っ直ぐで、人を引きつける、惹き付ける、そんな素敵な彼女が最高でした!
 “可愛い”とはどこか違うんですよね。やっぱり“魅力的”って言葉がピッタリなんですよ。

 彼女の顔が大好きです!
 黒塗りの目はクリッと可愛いし、細くて綺麗な2本飛び出たまつ毛が可愛いし、シュッと細い眉毛も、ちょこんと小さい鼻も可愛いし。そして口。口の動きで表情が随分と変わるんですよ。(その表情がどれもまた……)

 台詞、そしてそれを発する声も良かったです。自信に満ちたようなハッキリとした台詞。ストーリーをどんどん展開していく中心にいるような口調が良かったです。(所々に花澤香菜さんが出てましたね笑)

 

 

 

 

<魅力的なキャラクター

 今作、何人もの魅力的なキャラクターが登場します。黒髪の乙女、先輩、樋口さん、学園祭事務局長、パンツ番長………etc.
 作品を鮮やかにしているのは絵だけれども、賑やかにしているのは彼らです!!

 そして、そんな彼らを演じるキャスト陣が豪華なんですよね。
 
 先輩:星野源

 黒髪の乙女:花澤香菜

 パンツ総番長:秋山竜次(ロバート)

 学園祭事務局長:神谷浩史

 
 などなど。アニメ声優だけじゃなくて俳優や芸人を起用していて、しかも上手なんですよ!

 それから、星野源さんですが良い配役だったと思います。と言うのも、星野源さんって無特徴な声をしていると思うんです。だから、今作の先輩役みたいに観客が自分を投影できるような役に最適なのかもしれません。

 

 

 

 

〈素敵な絵〉

 ミニマムで、滑らかで、アートチックな絵が素敵でした!
 角張った部分がとても少なく、全てが曲線で構成されているかのような柔らかさを感じる絵でした。

 それからキャラクターも、原案の中村佑介さんのイラストにとても近い絵だと思います。中村さんの不思議な雰囲気を見事に映像にしている所が凄いです。

 予告動画にもある、黒髪の乙女が歩くシーンが好きです!!

 

 

 

 

エンドロール

 今作のエンドロール、とても可愛らしかったですね。カラフルで、ちょこちょこ色々なアイテムやキャラクターが登場してきて。 

 それから、設定協力の協力企業や団体が大変なことになっていまし(笑)この部分をしっかりと見たいが為に、パンフレット買いました(笑)

 ASIAN KUNG-FU GENERATION、アジカンの主題歌『荒野を歩け』も良かったです!
 ただ、タイトルに意義あり!彼女たちが歩いたのは“荒野”ではないはず。『夜を歩け』とかの方が良かったのでは……?
『荒野を歩け』のPV


 

 

 

 

 

パンフレット

 表紙に空いた星型の穴と、そこから覗く黒髪の乙女が可愛い!

 普段はパンフレットを買ってもキャスト&スタッフインタビュー等はしっかり読まないのですが今回は隅々まで読みました。それくらい面白かったし、豪華な方々なんです。皆さん口を揃えて「湯浅監督の頭の中はどうなっている?」と(笑)

 

 そして、京都のマップ。舞台を一つ一つ解説してくれています。次に京都に行ったら訪ねてみたいです。

 さらに『四畳半神話大系』と『夜は短し歩けよ乙女』の両作についての詳細な解説も。共通のアイテムやキャラの紹介、違いの説明など。読んでいて楽しかったです!

 その他、キャラクター原案や設定集。背景画を集めた美術ボードでは今作の魅力的な町が見られました。
 そして、楽しみにしてたクレジット一覧。やっぱり凄かったです。

 

 

 

 

オフィシャルガイド本

 迷った挙句、買ってしまいました……。でも、ガイド本の名を冠しているくらいなので、しっかりとしていました。

 ストーリーガイドでは映画の画面キャプチャや台詞などをふんだんに使いながらかなり細かい内容紹介がされています。

 キャスト&スタッフインタビューではパンフレット以上の長さにまだ全部読み切れていません……(@@;)

 キャラクター資料では解説と共に初期原案や衣装コレクション、劇中での見せ場など結構細かいです。

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以下、ネタバレあり

 


 

前半

 春。

 とにかく賑やかで楽しいパートでした!!
 お酒を飲み歩くシーン、李白さんを探してはしごするシーンが一番好きです!

 黒髪の乙女の飲みっぷり。まるで水のようにお酒を飲む姿、ぜんぜん下品に見えなくて、むしろ楽しそうでどこか上品にすら見えました。
 あ、『おともだちパンチ』が可愛かったです(笑)

 
 そして、個性的なキャラクターが一気にでてきて嬉しい、楽しいのオンパレードでした!
 
 結婚式場。いきなり学園祭事務局長が出てきて、一瞬で『ナカメ作戦』の説明が終わり……。

 そしていざ、夜の町へ。行く先々でとにかく奇妙なキャラが出てきて楽しみは絶好調!春画収集家の東堂さん、懐かしの2人樋口さんと羽貫さん。詭弁論部の人々に、還暦祝いのご老人たち、そして李白さん……。

 コメディタッチも忘れていません!
 パンツを盗まれ、“パンツ乞い”をする先輩、鮮やかに胸を触りに行く東堂さん、詭弁踊り……。

 「お〜」と感心したのは、李白さんの電車が通過する場面。光が家々の間から漏れる演出がとても綺麗でした!

 

 

 

 

中盤

 夏。

 納涼古本市から漂う夏の涼しさと、古い匂いが漂いそうな雰囲気が良かったです! 樋口さんたちの『氷こたつ』が風情あって綺麗でした。

 古本の神、小津の子供verでしたね(笑)イタズラしたり、チョロチョロ動き回ったり。もちろん、見た目も!

 彼の「本ってのは全て繋がってるんだ」という台詞とともにバーっと何冊もの本、作者を出しながら繋がっているという事を説明した場面が1番です!
 しかも、このシーンや古本市に出てきた本がエンドロールで書かれていて嬉しかったです!

 そして、この中盤から既に『韋駄天こたつ』と『偏屈王』の伏線が貼ってありましたね。パンツ総番長がイヤホン&PCで何をしていたのかと思ったら……。 

 あ、そうそう、『ラ・タ・タ・タム』を図書館で借りてきました!

 

 

 

 

後半

 

 秋。

 文化祭ですね!
 流れるように演劇『偏屈王』の主役に抜擢された乙女。とにかく劇シーンが面白かったです!

 急にミュージカルになって、パンツ総番長が歌って踊る!(つまり、ロバート秋山が歌ってる笑)

 乙女のダルマを模した服が可愛かったです!!

 そして最後、東堂さんの鯉が降ってきて、2人は恋に落ちる! 言葉遊びも入れてくるなんて!

 

 

 

 

終盤

 冬。

 ここで一番大きな伏線が姿を表しますね。『風邪』です。そして、ここで皆の繋がりの温かさが感じられました。
 乙女が御見舞に行くたびに、次の人をしょうかいされたり、お土産を貰ったり。

 李白さんがいいお爺ちゃんでした!「先輩にいつも出逢ったのは偶然か?」と説いて、乙女が気がつく所がが最高のシーンでした!

 先輩の脳内会議、めちゃめちゃでしたね。生産性が無いというか、グチャグチャ。でも、恋に悩む頭ってこんな感じなのかもしれないです。
 ただ、乙女との出逢いを無かったことに、夢と思ってしまったのは残念で悲しかったです。

 そして最後、乙女と先輩で手を繋ぎながら空を飛ぶシーン。良いシーンでしたね〜。しかも、乙女の「景色を見なくていいんですか?」に対して、先輩の「私にはいい景色だ」って返しが完璧!

 
 ラスト、いよいよデート。 お互いにスッキリとしたいい顔でした!

 


 

  本当に、最高の映画でした!!
 この映画に出逢ったのも、何かのご縁!!!

 

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