劇場版『FGO 神聖円卓領域キャメロット 後編』:圧巻の英霊バトルを繰り広げる”人の物語”

 こんにちは!
 お元気ですか?

 6月6日に友達と映画を観に行きました。
 ずっと東京に緊急事態宣言が発出されていて、”なぜか”理不尽にも映画館には休業要請が出されていたところ。ようやく6月1日から営業再開。スポーツ観戦はOKで、映画館がダメな納得する理由を教えてくれたら嬉しいです。

 観たい映画はたくさんあって、アニメ『ポンポさん』も『シドニア』も、『ノマランド』も『グリーンランド』も、『アメリカンユートピア』も『ベル・エポックでもう一度』も。邦画も気になるのあって『騙しの牙』とか『猿楽町で会いましょう』とか『HOKUSAI』とか。

 さて、そんな中のひとつ『Fate』です。友達とずっと観に行こうと約束していて、公開から1ヶ月弱でようやく鑑賞。別の県に行かず我慢してくれて本当に有り難いことです。


2021年6月6日鑑賞

劇場版Fate/Grand Order
-神聖円卓領域キャメロット-
後編 Paladin; Agateram

©TYPE-MOON / FGO6 ANIME PROJECT

映画の評価

評価

3.5 / 5.0

一言コメント
  • 前編で世界観や状況説明が完了済みだから、後編は圧巻のバトルで結末へ直進!
  • 円卓の騎士たちが洗練された戦いで格好良く、アサシンの忠義心としなやかな戦闘法が華麗!
  • 最後は「人の物語」。さすが奈須きのこ先生!

作品とあらすじ

遍歴の騎士、ベディヴィエールが辿り着いた旅の果て―。
そこは西暦1273年のエルサレム。
かつての祈りの地は砂の大地と化し、民は住処を追われ三つの勢力が対峙する不毛の地。
己の成すべきことを果たすため、獅子王が統治する“聖都”を目指すベディヴィエールの前に現れたのは人理を修復すべくこの地を訪れた人類最後のマスター・藤丸立香とデミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトであった。
ベディヴィエールは藤丸たちと共に、最後の探索へと歩み出す。
映画公式サイト

劇場版「Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 後編 Paladin; Agateram」本予告

原作:奈須きのこ/TYPE-MOON
監督:荒井和人
脚本:小太刀右京
制作:Production I.G
音楽:芳賀敬太・深澤秀行
主題歌:宮野真守「透明」
キャスト:宮野真守, 島崎信長, 高橋李依 and more.
上映時間:96分
日本公開:2021年5月15日
配給:アニプレックス

「Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-」公式サイト
「Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-」 Paladin; Agateram 5.15 Roa…

映画の感想

概要説明パートだった前編

 『FGO 6章』の劇場版後編です!
 昨年冬に前編を観て、ようやく物語が完結。私はFGO未プレイなので、6章の物語は初見。なので、どういうところに着地するのか気になっていたので、ようやく結末を目にできました。



 前編は正直、「う~ん」というところ。
 というのも、前編は何人も登場するサーヴァントの紹介や、特異点の状況説明や勢力図の解説に時間をほぼ割いている形だったので、メインとなる「バトル」がなかなか観られなかったのが残念だった点でした。
 そこ以外は良かったし世界観も好きだし、というのが前編でした。詳細な感想は以下から読めます。

劇場版『FGO神聖円卓領域キャメロット Wandering; Agateram』画像劇場版『FGO 神聖円卓領域キャメロット 前編 Wandering; Agateram』:円卓騎士×聖杯探索の物語は後編に期待。




 前編のダイジェスト映像が公開されていたので貼っておきます。
 90分の映画が15分にまとまっているんですから、とても便利です(笑)

アクション凄まじかった後編!

 そんな説明パートだった前編。
 逆に言えば、大まかな説明はほぼしているので、後編はいよいよバトルが盛り上がりました! サーヴァント同士のバトルを見られるのが『Fate』コンテンツの醍醐味の1つで、これを大きな楽しみにしていたんですから!

 しかも、今回の第6章は面子が凄い!
 「円卓の騎士」の面々に、アサシン集団「山の民」御一行、砂漠を支配する「ファラオ」様方ときていますから。他の章を知らないので(7章と序章以外)何とも言えませんけど、『Fate/sn』とか『Fate/Zero』では見られない状況だし、『Fate/Apocrypha』と目的が違うし構図も三つ巴の形で、いや~面白いですね。



 そんなサーヴァントたちが戦うんですもの!

 とにかく何が凄いって、円卓の騎士の英霊たちが格好いい!
 変な小細工とか巨大ロボとかでなく、剣とか弓とかの武器と鍛錬さえた技で常人離れした戦いを演じていたところが素晴らしかったです! やっぱり騎士として戦っている姿は格好いいし、その強さも磨かれた無駄のない強キャラなところが最高です! 本当に観ていて惚れ惚れしましたねぇ。




 そして、そのバトル描写も凄かった!
 サーヴァントたちが戦う「キャメロット」城内は次第に崩落していく危機的状況。剣を交わしたりビームを放ったりする度に建物が崩れ、足元が落ち、色々なものが破壊されていく戦闘状況。そんなめちゃくちゃな状況をアニメーションで描くって本当に凄いし手間のかかる作業だとうなぁ….と。
 『Fate/EXTRA Last Encore』のラストでも崩落するステージでガウェインが戦うシーンが印象的でしたけど、まさにそんな感じ。しかも今回は複数のバトルが同時進行ですし。こりゃ大変ですよ…….。

 その、サーヴァント同士が衝突してビームを打ち合って建物が崩落する様子がとにかく素晴らしくて、あれは映画館で見た価値があったなぁと思いました!

サーヴァントたち皆んな格好いい!

 やっぱりサーヴァントは格好いいですね!
 『Fate/sn』とか『Fate/Zero』などはもちろん英霊の物語でもありますが、やはり「人の物語」という部分が強いように思います。他方、『FGO』というゲームの性質上もあってか、サーヴァントがとても格好良かったです!

 逆に言うと、今回はマスター・藤丸立香くんとかあまり活躍度低かったですね。各勢力の橋渡しをしたり同盟を結ぶために奔走したりする調整役というところですか。



 格好良かったサーヴァントは何人もいますが、その中でもお気に入りのキャラクターを数人挙げておきます。

 まず、モードレッド
 『Apocrypha』でも活躍を目にしてますが、あのヤンチャで破壊的な勢いで押すところがとても良い! 今回もファラオのピラミッドに乗り込んで斜面を駆け上がるような無鉄砲ぶりが本当に最高です。あとは、彼女の心の中にある想いを知っていることが大きいかもですね。

 それからトリスタン卿も好きでした。
 (まぁ弓使い全般の話になるのかもしれないですが、)集中しているような雰囲気とか、狭い構内で不利な立場でも長い弓を巧みに操って戦っていた姿が格好良かったです! あの凛々しい佇まいは強キャラですよ……。

©TYPE-MOON / FGO6 ANIME PROJECT





 で!
 とにかくアサシン集団がとても好きでした!
 「静謐のハサン」ちゃんはまず可愛い!(笑) 真摯な思いを抱いているところも好きだし、何より戦闘シーンでの身のこなしがしなやかで見ていて綺麗でした!

 「呪腕のハサン」さんは仁義の強い親分肌で渋くて格好良かったし、「山の翁」はなんだかよく分からないけど中田譲治ボイスが最高でした(笑)



 なんだか、マシュがあまり活躍少なかったのが残念だなぁと。
 他の章でどういう立ち位置なのか分からないですけど、『7章バビロニア』ではそれなりに出番ありましたが、今回はあまり印象に残っていない感じ。

 ずっと藤丸くんに付き添っていただけというか。(そう言っちゃうと失礼か…)

いくつもの驚きの物語!

 今回の物語の焦点は
・マシュの真名
・ベディヴィエールの罪
・獅子王の目的

という3つが大きなところだと思います。

 このどれも、色々な驚きがありました(笑)

 本編冒頭15分が公開されていたので、まずはそちらを。




 え、マシュの真名、あっさり伝えすぎじゃない?(笑)

 私はこの章で真名が明かされると知っていたし、何なら事前に調べて既知でした。しかし、もっともったいぶって真名を明かすとか、物語の最終盤で真名判って宝具放って終わりとか、そういう展開だと思っていたんです。

 なので、まさベディヴィエールが思わせぶりな台詞を言って、実際に真名を明かすのは戦闘の中でサラッとなんだな~というなんだか拍子抜けな驚きがありました(笑)



 あとは、ネタバレなので書けませんね。
 とはいえ、「ベディヴィエールの罪」はなかなか明かされませんでしたね(笑) 前編の最初の方で「私には罪がある」的なことを言っていて、それをずっと引き伸ばして、いよいよ最後でようやく明かすという感じ。

 まぁ、予想はしていた内容でしたけど(笑)


注意


以降、映画本編のネタバレあり



ネタバレ感想

『FGO6章』も”人の物語”だった

 先ほど、上で次のように書きました。

『Fate/sn』とか『Fate/Zero』などはもちろん英霊の物語でもありますが、やはり「人の物語」という部分が強いように思います。
サイト


 いざ『FGO 6章』を最後まで見てみると、これも「人の物語」でしたね。
 奈須きのこさんの書き方というか物語の意味が含まれているのか、題材的にそうなったのかは分かりませんが、最後の最後にこれを知れてとても嬉しかったです。



 ずっと旅をしてきた騎士・ベディヴィエール。
 1500年という長い時間を罪滅ぼしに費やしてきて、腕をアガートラムにして、そうまでしてきた彼がなんと「ただの人間だった」という結末には本当に驚きました。あの、アーサー王の最期からずっと生きていたんですね。

 そんな彼が「罪」と明かすのが、アーサー王の「エクスカリバーを湖に沈める」という最後の願いを何度も果たせず、ついぞ剣を沈めることなく腕のアガートラムにしたという真実。その罪を背負って、ずっとその罪を贖うために旅を続けてきたのだという。

 これはまさに奈須きのこさんが書く「人の物語だな」と思って、めちゃくちゃ胸アツでした!

©TYPE-MOON / FGO6 ANIME PROJECT




 合わせて、マシュについても「今まで何者か分からなかった彼女が自身の真名を知る」という部分はきっと、kの「人の物語」につながっているんだと思います。ね、お父さん♪

獅子王の目的と真実。よく練られた物語。

 「聖抜」を行う獅子王。
 前編ではその行いがさも非道なものであるかのように描かれました。
 前編の時点で「ノアの方舟を実現したいんだな」という点は予想できましたが、いよいよ後編になってその真相や背景が明かされましたね。

 世界が消滅しかけている。
 だから、人類を残すために選択した方法。

 とても理解できます。
 人類という種を残す上で必要な手段だと思うし、(物語という範疇では)私は獅子王の選択を指示するかもな、とも思いました。

 そんな厳しい選択をした獅子王。
 その王に従うか否か、彼女は何人もの騎士サーヴァントを召喚して、互いに戦わせていたんですね。残酷だと捉えるか、しかし騎士としての誇りなり忠誠なり意思なりを示すという点では、これも正しい決断だったと私は思いました。

©TYPE-MOON / FGO6 ANIME PROJECT




 アーサー王とベディヴィエールのこと。

 原典では「アーサー王の最期を看取ったベディヴィエールが剣を湖に戻す」という趣旨の物語ですね。アーサー王はそれで英霊になり、ベディヴィエールは最後まで付き添った友として英霊になった、という認識でいました。

 しかし彼は剣を湖に沈めなかった。
 アーサー王は死ぬことができず、「神霊」なる域に落ち着いた。そして、ベディヴィエールもまた死ぬことなく放浪の旅を続けることになった。

 このへんの物語の一貫性というか整合性を取っているところが凄いなぁというかよく出来ているなぁと思います。いや本当に『Fate』のストーリーを構成する奈須きのこ先生を始めとした作家さん方は素晴らしいですね!


おわりに

 ということで、『FGO 6章』の映画後編の感想でした。
 何よりもまず「バトル」を見れたのが最高だったし、物語も驚きあり納得ありで素晴らしかったし、前後編通してとても面白い作品だったと思います!

 そして、鑑賞したのは公開日から一ヶ月後でしたが、無事に来場者特典もいただくことができました!





 あと、全然関係ない話なんですけど。
 6月25日に『夏への扉』『アーク』という邦画が公開されます。

 これ、『夏への扉』はハインラインの名作とされるSF小説の実写化。『アーク』は現代を代表する中国のSF作家ケン・リュウの同名SF小説が原作です。

 こんな名作2つを同時に公開するのが凄いし、しかも両作とも初の実写化で、それが日本で良いのだろうか…という不安の念が強すぎます(笑) 予告を見る限り、少なくとも『夏への扉』は山崎賢人が出ている時点でラブストーリー仕立てになるんでしょうね。

読んでくださり、
ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!

4 COMMENTS

p

お久しぶりです!自分は前編は映画館では見れなかったのですが、今回はなんとか見に行けました。映画の中でより濃く描かれた獅子王の騎士とベディヴィエールたち、原作と比べ、どうしても他のキャラの活躍はオミットされるのでそこは少しだけ残念でしたが、それでもあまりある凄さを持つ作品でした!(ゲームでも泣きましたが、映画でもまた泣いてしまいました笑)

余談ですが奈須先生は当時ご自身の日記で、6章の制作裏話、前日譚を書かれていて、今でも閲覧できるので興味があれば是非読んでみてください!(竹箒日記 キャメロットと打ち、日付が2016になっているページがそうです)

ゲームの方は第2部6章が配信されたところです。ブリテンを舞台とした、メインストーリーとしては久しぶりとなる奈須きのこ先生によるシナリオで、文庫本4冊ほどのボリュームです!あまりのボリュームに前編3割、残り7割を来月配信予定の後編でやるということになり、ゆっくり進めています!

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アラ氏

>pさん
お久しぶりです!
コメントありがとうございます! ご返信が遅くなってしまい、ごめんなさい🙏
後編を映画館で鑑賞されたのですね! バトルの迫力という点では前編を圧倒的に上回るものでしたし、良かったですね!
私はFGOマスターの友達と観に行って、彼に「削られたサーヴァントがいる」とか「ゲームでは□□だったけど映画では△△に改変されている」とかは教えてもらいました。 やはり尺という関係があるでしょうし、初見の私にとっては「3陣営をメインに騎士の話が語られる」という構図は分かりやすかったです。本当に、物語と登場人物の持つ力の強さが凄いです! FGOで6章分一緒に探索を続けたユーザーにとってはより大切な思い出に残るのだろうと、未プレイながら思いました。

奈須先生の日記、教えてくださりありがとうございます!
『キャメロット』の部分、初めて知りました。制作裏話と前日譚、拝見しました。「なぜあの状況なのか」が一部説明されていてより理解が深まりました!(”偽りの十字軍”というのはゲームには登場するんですかね?)それに、騎士たちそれぞれが何を考えていたのかテキストで読めて、とても貴重でした。教えてくださり、本当にありがとうございます!

ゲーム、ようやく2部6章が動き出したのですね! …文庫本4冊って凄すぎないですか、それはゲーム進めながら読めるボリュームを凌駕してそうです…(笑) しかし、いよいよ終幕が迫ってくるんですね…。頑張ってください!!!

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p

返信ありがとうございます!

日記を見られたのですね!僕としてもとても嬉しいです!
自分が最初に竹箒日記閲覧したときは裏話自体も興味深かったですが、奈須先生のコメディチックかつ独特の言い回しについ笑ってしまいました笑

偽りの十字軍は前日譚にしか登場しておらず、未だにリチャード1世を名乗ったサーヴァントは何者だったのかは明かされていない状況です。

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アラ氏

こちらこそ、返信ありがとうございます!

奈須先生の日記は、一緒に映画観に行った友達にも共有させていただきました(笑) 本当に感謝です! 本編が堅い雰囲気がある分、砕けた感じの文章は面白いですよね! 奈須先生は他のインタビューとか書籍のあとがきでもこんな感じですし、『Fate/sn UBW』の実況ツイートが大好きです(https://togetter.com/li/727558)(笑)

「偽りの十字軍」はそうなのですね! めちゃくちゃワクワクするじゃないですか! 物語の広がりが凄すぎます…

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